[2015/6/19] 第1回理学部講演会

マイクロ流体デバイスと無細胞再構築系の組み合わせによる細胞核のサイズ制御の解析
  • 何が 2015年度理学部講演会
  • いつ 2015年06月19日07時30分から08時30分までのイベント (UTC / UTC0)
  • どこで 理学部22番講義室
  • イベントをカレンダーに追加 iCal

タイトル:マイクロ流体デバイスと無細胞再構築系の組み合わせによる細胞核のサイズ制御の解析


講師:山口大学大学院医学系研究科応用分子生命科学系専攻(生物・化学科)

助教(未来を拓く地方協奏プラットフォーム・コンソーシアム助教)

原 裕貴


概要:細胞核のサイズは常に一定ではなく、発生段階や細胞の種類により大きく異なっている。この核のサイズは細胞全体のサイズと共に、核周囲の細胞内空間のサイズと高い相関関係があることが古くから知られていた。今回、アフリカツメガエル卵抽出液の無細胞再構築系とマイクロ流体工学の技術を組み合わせることで、核のサイズの増大が周囲の空間情報により制御されるメカニズムを初めて明らかにした。マイクロ流体工学の技術により核周囲の空間を人為的に操作することで、その空間のサイズに依存して核サイズの増大速度が変化する定量的な特徴を発見した。核周囲の空間が制限されることで、周囲に形成される微小管の構造体が十分に拡大出来ず、核の構成材料である膜成分の核への供給に影響を及ぼす。この制御メカニズムにより、細胞内の核の位置のような細胞内の空間情報を“感知”し、細胞は核の成長速度を制御することが示唆される。


[参考文献] Yuki Hara & Christoph A. Merten, Dynein-based accumulation of mem branes regulates nuclear expansion in egg extracts. Dev. Cell, 33, 562?575 (2015)