2018年度

[2018/9/27] おもしろサイエンス

「石鍋の鉱物分析が照らし出す中世の社会生活」今岡 照喜 教授(地球圏システム)

[2018/9/27] 受賞

化学分野の大学院生、東裕貴さんが日本粘土学会学術振興賞を受賞

本学大学院創成科学研究科(化学)修士課程1年の東裕貴さん〔指導教員:鈴木康孝准教授〕は、平成30年9月10日に早稲田大学で開催された一般社団法人日本粘土学会総会において学術振興賞を受賞しました。この賞は、日本粘土学会の学生会員が、海外で開催される国際学会で優れた発表を行ったときに授与されます。東さんが7月24日にイタリアのバーリで開催されたMMS2018(鉱物と材料科学の国際会議)で発表した成果が優秀と認められ、日本粘土学会の八田珠郎会長から賞状と奨学金が授与されました。 

発表題目:Direct Observation and Optical Manipulation of Exfoliated Niobate Nanosheets

[2018/9/21] 第4回理学部講演会

脊椎動物のボディプランの開始点〜脊索が先か、神経が先か

2018年9月21日(金)に、慶應義塾大学・環境情報学部・准教授の黒田裕樹先生に来学していただき、第4回理学部講演会『脊椎動物のボディプランの開始点〜脊索が先か、神経が先か』を理学部12番講義室にて講演していただきました。講演に先立ち、自身による演者の紹介では学生時代に森の人(オランウータン)に会いに生息地のインドネシアまで行ったエピソードを語っていただき、楽しく和やかな雰囲気で講演を始められました。講演ではツメガエルを用いた研究について話題を提供していただきました。初期の胚発生でも基本的な脊索や神経(板)形成の話題でありながら、教科書で記載される『脊索ありき』ではなく別個に形成されることを証明した非常に興味深い研究内容について紹介していただきました。また、初期胚の組織を個別に誘導し、外科的に再配置することで個体を作成する挑戦的な試みについても紹介していただきました。日程が夏季休暇中でもあり、残念ながら少人数の参加でしたが、活発な議論もあり有意義な講演会となりました。

[2018/9/21] 第2回理学部講演会

第3回ジョイントセミナーが開催されました

 『境界領域計測から見えてくる新奇物性』と題した山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」(※1)と山口大学理学部 物質構造解析研究会(※2)のジョイントセミナーが2018年8月28日(火)山口大学理学部・14番講義室にて開催されました。

 70名を超える参加者(本学理学部、工学部、そして産学公連携センターの教職員、大学院生、学部生・近隣大学の教員、大学院生・近隣企業技術者)が本講演を聴講しました。講演終了後も活発な質疑応答が行われ、今回も好評のうちに終了致しました。

 特別講演2件【藤井健太先生(山口大学工学部・今年9月より本推進体メンバー)・貞包浩一朗先生(同志社大学)】と一般公演ポスター21件【近隣企業、他大学からの発表含む】が行われました。

 藤井先生には、固体と液体の界面近傍の“溶媒和”という化学的現象がリチウムイオン電池の性能にどのように関与し得るのか判り易くお話し頂きました。

 貞包先生には、光(電磁波)の干渉・回折・散乱などの様々な現象を用いて、コロイド・高分子・液晶・膜・ゲルなど、いわゆる“ソフトマター”と呼ばれる物質の複雑な幾何構造を明らかにしていく最新の研究成果について判り易くお話し頂きました。また実演を交えながらの講演して頂いたことで、聴講した全員が目の前で起こる光の現象に夢中になっていました。

 場所を移した第一学生食堂ボーノでの一般公演ポスター発表では、分析化学・有機化学・錯体化学・溶液化学・高分子化学・クラスター化学・構造有機化学・ソフトマター物理学などといった幅広い分野からの報告がありました。全ての発表において活発な質疑応答がなされており、和やかな雰囲気のなかで参加者同士の交流を深める良い機会になりました。

 今回のセミナーからの試みとして、優秀ポスター賞を新設しました。以下の2件の発表が受賞しました。おめでとうございます。今後、益々の研究の発展を期待しております。

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  • P11 吉武真理さん(山口大院創成科学(工)
    「多分岐高分子を利用した均一網目イオンゲルの架橋反応制御:電気二重層キャパシタ用ゲル電解質への応用」
  • P19 中尾嘉宏さん(山口大院創成科学(理)
    「大気圧ヘリウム雰囲気下での軟X
    線吸収分光測定装置の開発」



(※1)山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」

(※2)山口大学理学部 物質構造解析研究会

[2018/9/21] 第1回理学部講演会

地球科学特別講義:伊能図の理解と地図教材の利活用

 2018年8月9日(木)に、福岡教育大学教育学部教授黒木貴一先生(福岡教育大学)による、第1回理学部講演会「伊能図の理解と地図教材の利活用」が、理学部21番講義室で開催されました。

 黒木先生はGISなどを利用して地形や地質を解析する研究を進めておられて、講演では、伊能大図をGISで補正して、現在の空中写真や地形図と重ね合わせることで、読み解くことのできた特徴や変化の紹介、また、先生の生徒による測量や地図を使った実習について紹介していただきました。

 伊能大図は約200年前の測量技術による地図にも関わらず、精度が高く、伊能忠敬が歩いた経路を現在の空中写真と比較して、追うことができることを知りました。特に神社などに参拝した経路があることが印象的でした。

[2018/9/19] おもしろサイエンス

「細胞は車輪で動いていた!」岩楯 好昭 准教授(生物)

[2018/9/19] 研究成果

川俣純教授と鈴木康孝准教授のグループがナノシートの光操作に初めて成功しました

[2018/9/19] おもしろサイエンス

「カブトムシ大量死の謎」小島 渉 助教(生物)

[2018/8/30] 受賞

江本智和さんが学生優秀発表賞を受賞

大学院創成科学研究科基盤科学系専攻(情報科学コース)修士課程1年の江本智和さん〔指導教員:野崎隆之講師〕が、平成30年8月27日に電子情報通信学会情報理論とその応用サブソサイエティ学生優秀発表賞を受賞しました。この賞は、サブソサイエティに属する研究専門委員会が開催する研究会において優秀な発表を行なった学生を表彰しています。
江本さんは平成30年3月8日~9日に東京理科大学で開催された電子情報通信学会情報理論研究会における研究発表「符号化スロット化ALOHAに対する時間シフトの適用」に対して、この賞を受けました。

[2018/8/24] 受賞

江島圭祐くんが日本地球惑星科学連合大会で学生優秀発表賞を受賞

本学大学院創成科学研究科(地球科学)博士前期課程2年の江島圭祐君が平成30年5月20〜25日に幕張メッセで開催された日本地球惑星科学連合大会(JpGU)で学生優秀発表賞を受賞しました。江島君は北部九州に分布する約1億年前(白亜紀)にマグマが固まってできた深成岩を研究しています。野外での詳細な地質調査と鉱物・岩石の化学分析や年代測定によって、北九州の大地がほぼ同時期に貫入してきた複数のマグマによって作られたことを明らかにし、それらの成因関係を定量的に解析しました。その結果、それぞれ異なる生い立ちを持った複数のマグマが相互に関連しながら次々と地下深部から上昇する過程を描くことに成功し、迫力と説得力のあるポスター発表が審査員から高く評価されました。おめでとうございます。

[2018/8/22] 開催報告

徳山高等学校SSHの高校2年生を対象とした大学体験学習を開催

徳山高等学校SSHの高校2年生28名が、お盆休み直前の平成30年8月10日(金)に、大学体験学習のため理学部と農学部を訪れました。将来目指す進学希望分野に近い分野を各自選択していただき、理学部では、物理学・情報・化学及び生物学の講義並びに実験を体験していただきました。

藤原哲也講師が担当した「物理学」、川俣 純教授が担当した「化学」の講義では、生徒の皆さんは真剣に耳を傾け、ノートをとり、いわゆる、大学ならではの少人数ゼミの雰囲気を感じたことと思います(写真:物理と化学)。

また、松野浩嗣教授が担当した「情報」の講座では、大学院生らのアドバイスを受けながら、計測装置の作製に挑んでいました(写真:情報)。一方、原田由美子助教が担当した「生物学」では、実態顕微鏡下の生物をじっくりと観察し、詳細で見事なスケッチを描いていました(写真:生物)。

午前と午後の合計4時間という短い時間ではありましたが、生徒の皆さんそれぞれが、「理学」を堪能した様子でした。

そして、徳山高等学校の卒業生である大学院生らが、ティーチング・アシスタントとして、母校の高校生に熱心に指導する姿は緊張感と微笑ましさがあり、双方にとって貴重な体験になったことと思います。

[2018/8/3] 公募

地球圏システム科学科で助教2名募集中

地球圏システム科学科で助教2名募集中です。

公募情報はこちらをご覧下さい。

[2018/7/25]調査報告

平成30年7月豪雨による県内の災害箇所の緊急調査結果

本年6月末から降り始めた停滞する梅雨前線による降雨が7月に入っても継続し、5日からは局所的な線状降水帯の形成が同時に複数個所で発生することで、九州から中部地方の11府県で大雨に関する特別警報が発表されるに至りました。この豪雨により6日深夜から各地で洪水、氾濫、土砂災害等が多数発生し、200名を超える犠牲者と多大な経済的損失を被りました。

地球圏システム科学科では、7月上旬の豪雨により発生した土砂災害等について、7月14日に工学部と共同で緊急の調査を行いました。代表的な調査結果について、ここに報告いたします。

今回の災害で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。また、今回の調査に際して、現地での立ち入りをお許しいただいた地元の皆様、復旧作業にあたられていた業者の皆様に感謝申し上げます。

今回は図1に示す範囲で発生した災害地について調査を行いました。ここでは図1に示したポイント02、05、06、07での調査結果について報告します。

調査ポイントのうち02は光市に位置し、05、06、07は岩国市周東町に位置します。周辺地域の地質は、領家帯の変成岩および花崗岩、広島型花崗岩、玖珂層群の堆積岩とそれに含まれるチャートブロックからなります(図2)。

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図1 調査範囲の地形と報告する調査ポイントの位置(国土地理院公開の地形データをカシミール3Dで表示)

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図2 調査地域周辺の地質図(産総研の日本シームレス地質図をGoogle Earth上に表示)
151:領家変成岩、130:前-後期白亜紀の珪長質深成岩類(領家帯花崗岩)、129:後期白亜紀の珪長質深成岩類(広島型花崗岩)、52:中-後期ジュラ紀の付加コンプレックスの基質(玖珂層群の堆積岩)、53:中-後期ジュラ紀の付加コンプレックスのチャートブロック(玖珂層群中のチャートブロック)

ポイント02では、島田川の溢水と護岸崩壊(図3)が発生していました。島田川が蛇行原から三角州に至る直前の蛇行流路にあたります(図4)。島田川の顕著な蛇行原の延長は短く、島田駅付近から7㎞程度の延長です。上流側は蛇行振幅が小さく、当該箇所から蛇行振幅が大きくなっています。今回の護岸崩壊は蛇行振幅が大きくなった攻撃部で発生しています。

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図3 島田川で見られた護岸崩壊

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図4 島田川の護岸崩壊の発生位置と周辺地形(国土地理院公開の地形データをカシミール3Dで表示) 
赤楕円:図3の撮影範囲、赤矢印:撮影位置と方向

ポイント05は、物見ヶ岳、樽山の山地地形を下刻する東川と田代川の合流点から約1㎞東川上流の穿入蛇行谷の攻撃斜面にあたります(図5左)。当該箇所は東川と田代川の側方浸食により蛇行頸状部様の地形を呈しており(図5右)、斜面頂部からの崩壊と攻撃斜面に位置する護岸の浸食が発生しています(図6)。当該斜面の対岸の斜面に鞍部形状がみられ(図7)、地形図上は当該地と鞍部を通過するリニアメントが認められ、地質断層などの弱面部の分布が推定されます。

斜面崩壊は弱面部への降雨浸透あるいは降雨による浸食が原因と考えられます。一方、護岸浸食は穿入蛇行する河川の側方浸食ということになりますが、弱面部の分布が攻撃斜面形成の要因である可能性があります。

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図5 ポイント05周辺の地形(国土地理院公開の地形データをカシミール3Dで表示)

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図6 ポイント05で見られた護岸崩壊(左)と斜面崩壊(右)

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図7 ポイント05当該斜面の対岸の斜面にみられる鞍部形状

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図8 ポイント06周辺の地形(国土地理院公開の地形データをカシミール3Dで表示)

ポイント06は、物見ヶ岳の山地地形を穿入蛇行して下刻する東川上流部の岩国市周東町獺越地区にあたります(図8)。当該地周辺では東川沿いに2面の段丘面がみられます。空中写真の判読結果から、今回土石流が生じた渓流出口には高位の段丘面上に沖積錐がもともと形成されていたことがわかります(図8、図9)。

河床に分布する土石流堆積物中には、花崗岩の岩塊とチャートの岩塊が確認されます(図10)。図2の地質を考慮すると、花崗岩岩塊は広島型花崗岩、チャートは玖珂層群のチャートブロックと推定されます。

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図9 渓流の出口と土石流堆積地の全景写真(左)とクローズアップ(右)

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図10 土石流堆積物中の花崗岩岩塊とチャート岩塊

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図11 ポイント07周辺の地形(国土地理院公開の地形データをカシミール3Dで表示)

ポイント07はポイント06の東方の、岩国市周東町北畑にあたる。2本の渓流が北畑集落で合流して1つの沖積錐を形成しており、そこを水田として整備しています(図11)。今回は両方の渓流で崩壊と土石流が発生しましたが、左岸側(東側)の渓流のほうが集落周辺まで流下した土石流堆積物(図12)の体積が大きいようです。右岸側渓流には砂防えん堤が設置されているため、これにより集落まで達した土石流の規模が小さくなったことが考えられます。

当該箇所周辺は、カリ長石の斑晶を含む中〜粗粒で塊状の黒雲母花崗岩からなり、マサ土化した部分がみられません。現在は河床に花崗岩塊が堆積しています。崩落源頭部付近の花崗岩(図13)は、幅1–2 mの間隔で3方向に節理が発達しているため、節理に沿って風化が進行して岩塊化が進むと、崩落する可能性があります。

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図12 左岸側渓流出口の土石流堆積物(左)と水田上に堆積した土石流堆積物(右)

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図13 左岸側崩壊源頭部とそこに分布する花崗岩

ポイント06、07の崩壊発生源を遠望すると、崩壊発生源の位置はほぼ同程度の標高(約400m)です(図14、15)。標高400m付近を境界にして、沢地形の発達程度が異なり、それ以高ではそれ以低に比べてあまり沢地形が発達していないように見えます(図14)。また、崩壊発生源の上部には、尾根地形の分断とそれに続くような椀状沢地形の発達など、重力変形による山体変動の地形と思われる特徴も認められます(図14、15)。

以上のことから、この両ポイントにおける斜面崩壊と土石流は、重力変形による破壊が進行した山塊前面の斜面下部で降雨時に繰り返し発生する事象と推定されます。

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図14 ポイント06、07周辺の地形の特徴

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図15 ポイント06、07周辺の遠望写真

以上

(文責:太田岳洋、大和田正明)

[2018/7/2] 海外派遣報告

H29年度 学生海外派遣報告を掲載しました

h29_8.pngH29年度派遣 福本さんの報告書より

山口大学理学部では、海外の学生さんとの交流を通じて国際感覚を身につけ、そしてその経験を将来に役立ててもらうため、海外の大学または公的な研究機関へ一定期間派遣するプログラムを実施しています。
昨年度は11名がタイ・台湾・アメリカに派遣されました。
海外派遣から戻った彼らの体験報告を掲載いたしましたのでご覧ください。

 

学生海外派遣の報告ページはこちら

[2018/6/22] 開催報告

平成30年度やまぐちサイエンス・キャンプ

平成30年6月16日(土)と17日(日)の2日間にわたり、山口大学理学部と山口県セミナーパークを会場として「やまぐちサイエンス・キャンプ」が開催されました。県内の高校生が参加する「やまぐちサイエンス・キャンプ」は、山口県教育委員会(教育庁高校教育課)が主催し、山口大学理学部が共催する高大連携事業として今年で6年目を迎えました。今回は75名の参加者がありました。参加の高校生は合宿形式で数学・物理・化学・生物・地学の5分野のいずれかの講座を2日間受講し、先端科学の学びや実験・巡検などを体験しました。高校生は疑問点がでると積極的に質問し熱心に受講していました。1日目の夜は、情報を加えた6分野の講師から出された課題にチャレンジする「サイエンス・ナイト」も行われました。高校生は課題ごとに他校混成のグループに分かれ、積極的な議論を戦わせました。参加した高校生からは、他者と議論しながら課題を解決していくことに楽しさや達成感を感じた、という感想が寄せられました。

講座の講師やサイエンス・ナイトのファシリテータなど理学部からは教員13名とテーチングアシスタントの学生6名が運営にかかわり、学生にとっても貴重な研鑽の場となりました。

[2018/6/14] 受賞

創成科学研究科の野﨑隆之講師が電子情報通信学会論文賞を受賞しました

2018年6月7日,創成科学研究科理学系学域情報科学分野の野崎隆之講師が,一般社団法人電子情報通信学会より,論文賞(第74回,平成29年度)を受賞しました。

この賞は2016年10月から2017年9月までの1年間に電子情報通信学会和文論文誌・英文論文誌に掲載された論文から選定された12編の論文に贈られる賞です。

受賞の対象となった論文は2017年8月号英文論文誌Aに掲載された“Zigzag Decodable Fountain Codes”で,同論文ではインターネットの動画配信などで広く用いられるマルチキャストと呼ばれる通信方式において,正確な情報伝達をするための誤り訂正符号を構成し,その性能を数理的ならびに計算機実験的に明らかにしています。構成した符号は既存法を凌駕する性能を有しており,その有用性が高く評価されました。

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[2018/5/21] 公募

数理科学科で助教1名(女性限定)募集中

数理科学科で助教1名(女性限定)募集中です。

公募情報はこちらをご覧下さい。

[2018/5/7]開催報告

文部科学省の坂本修一課長をお招きし、科学技術人材育成に関する意見交換会を開催

平成30年5月1日(火),大学会館において,文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課 坂本修一課長をお招きし,科学技術人材育成に関する意見交換会を理学部主催により開催しました。学内からは堀憲次副学長(学術研究担当)をはじめ,理系学部等の教職員が,また,学外からは山口県教育庁の方にもお越しいただき,約50名が参加しました。

はじめに,坂本課長から「サイエンス,イノベーションの未来を創る人材の育成」と題したスライドに沿って,我が国が抱える科学技術イノベーション人材に関する様々な課題や,優れた若手・女性研究者の育成と先進的な理数教育に関する国の施策等について説明いただいた後,種々意見交換がなされました。坂本課長からは,産業構造の変化がめまぐるしい中,今後社会から求められるであろう人材像をわかりやすく,かつ,熱く語っていただき,大変有意義な交換会となりました。

[2018/4/23]見学報告

宮木裕生君が国立海洋技術研究機構(JAMSTEC)の地球深部探査船「ちきゅう」を見学

理学部物理・情報科学科2年生の宮木裕生君(物理・情報科学科2年)が2018年3月16日に静岡県清水港に停泊中の海洋研究開発機構(JAMSTEC)の地球深部探査船「ちきゅう」に乗船し船内の施設を見学しました。
宮木君は1年生当時から地球の物理学的な探査に興味を持ち、理学部地球科学分野の川村喜一郎准教授から紹介された「ちきゅう」の見学を強く希望しました。
その結果、本学大学院創成科学研究科の一行に同行させていただき、「ちきゅう」の船内を見学し、海洋掘削の事業、工学技術、研究成果等を学びました。
主にブリッジとドリルフロアを見学し、高度な技術の実現と確実な安全確保のための設備等に関して説明を受けました。海底資源調査や地震探査などで成果を上げてきた「ちきゅう」は、世界初のマントル到達を目指しており、数々の大事業の話がとても印象に残ったようです。
現在、物理・情報科学科で主に数学、物理学、情報科学の基礎を学習している宮木君にとっては、今回の「ちきゅう」の見学は、自分が学んでいることを将来、他の分野にも展開できることを知り、将来の新しい可能性を見出すための有意義な機会となりました。

[2018/4/10]掲載

藏永萌さんが「サイエンス誌に載った日本人研究者」に掲載

山口大学大学院 理工学研究科 地球科学専攻の学生であった藏永萌さん(2016年度卒)は、在籍時に、アメリカ学術誌「サイエンス」に2017年に研究成果が掲載されました。このほど、その日本語紹介記事である「サイエンス誌に載った日本人研究者」の特集本に研究内容が掲載されました(図1)。
彼女は、2016年8月6日?~10月6日まで北スマトラ沖での海洋掘削調査である「国際深海科学掘削計画 第362次航海」に参加しました。この航海は、2004年スマトラ地震時に発生した巨大津波の原因を調べるために、合計10カ国から32名の研究者が乗船し、海底堆積物の観察や分析などを船上で行いました。乗船時の研究活動については山口大学のフェイスブックでも取り上げてもらいました(http://www.yamaguchi-u.ac.jp/topics/2016/_5393.html)。
分析の結果、スマトラ沖では過去900万年の間に急速にガンジス川由来の堆積物が堆積、堆積物の埋没が急速に生じていました。また、その急速な埋没により堆積物が圧密され石化し、脱水した鉱物粒子の水が断層面に蓄積されたことにより、断層を滑りやすくさせたことを示しました。この滑りやすさが津波を巨大化させたことと大きく関わっているとして、さまざまな津波発生域に応用が期待されています。
詳しい内容は、サイエンス誌のウェブサイトの2018年号からpdfとして読むことができます。

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図1 紹介記事の表題(Science Japanese Scientists in Science 2017、30ページより掲載