2019年度

[2019/11/1] 受賞

ドナキー茉利香エリンさん(生物・化学科)がベストポスター賞を受賞

 理学部生物・化学科生物学コース4年のドナキー茉利香エリンさん(指導教員 宮川 勇)が、20191024日、25日に熊本大学百周年記念館において開催された第37回イーストワークショップにおいて、ベストポスター賞(学部生)を受賞しました。

 ドナキーさんは「分裂酵母Schizosaccharomyces japonicusのミトコンドリアDNA結合タンパク質の同定と分析」についての研究内容とプレゼンテーションが高く評価され、受賞に至りました。(受賞日:2019/10/25

[2019/10/10] 受賞

中野敬太君、槇納吏袈さん、内田菜月さん、後藤寛貴君、大澤研斗君が日本地質学会で優秀ポスター賞を受賞

 令和最初の年、9月22~25日に日本地質学会第126年学術大会を山口大学で開催しました。本学理学部地球圏システム科学科および本学大学院創成科学研究科(地球科学)の学生5人が研究内容およびプレゼンテーションが高く評価されて優秀ポスター賞を受賞しました(写真)。優秀ポスター賞は,毎日3~5件授与されます。この受賞を励みにしてさらに精進し、今後の研究に繋げて欲しいと思います。受賞者と研究テーマは下記の通りです。

中野敬太君(博士前期課程2年生)

20191010_1.jpg「宮崎層群の熱構造」
 中野君が調査している宮崎層群は「鬼の洗濯岩」として有名な観光地です。あのきれいな地層はどうやってできたのでしょうか。彼は地層に含まれている有機物から地層が過去にうけた温度を調べました。その結果、亀裂に沿って暖かい流体が流れて、鬼の洗濯岩全体が高い温度を受けていたことを明らかにしました。堆積物は熱されると固結するので、これによって地層が硬くなり、現在みられるような、きれいな地層が残ったと考えられます。

槇納吏袈さん(博士前期課程2年生)

20191010_2.jpg「日高変成帯、音調津深成複合岩体中の泥質グラニュライトゼノリスから“ナノ花崗岩”の発見」
 ナノ花崗岩(nanogranite)とは,高温変成岩のザクロ石斑状変晶中などに、半深成岩様の微細包有物がみられる特異な組織です。2009年にインドの変成岩から発見されて以来、南極大陸やヒマラヤの変成岩からも発見されつつあります。ゆっくり冷却したはずの高温変成岩中に,メルト起源の急冷組織が存在する不思議さから,その成因論は世界の注目の的となっています。
 今回の槇納さんの研究成果は、偶然の産物ではありません。通常の薄片観察だけでなく,0.5mm未満のザクロ石のかけら一粒すら捨てずに丹念に鏡面研磨し,その中の微細な包有物まで一つ一つ観察した結果の、必然の賜物です。数μm未満レベルの微細組織までSEMで徹底的に観察・分析し、成因を考察する研究姿勢には感服させられます。優秀な修士論文が提出されると期待しています。投稿論文の執筆もがんばってほしいです。

内田菜月さん(博士前期課程1年生)

20191010_3.jpg「四国四万十帯カルサイト脈のδ13C・δ18Oからみた沈み込み帯の温度断面における流体の起源」
 内田さんは、初めての学会発表でポスター賞を受賞しました。彼女はプレート沈み込み帯の流体の起源を調べています。過去のプレート沈み込み帯の岩石がみられる四国の四万十帯で、流体の痕跡である鉱物脈の同位体を調べました。その結果、流体は決してどこか遠い謎のリザバから来ることはなく、ごく近くの岩石から浸み出てきたものである証拠を示しました。プレート沈み込み帯の流体は、海溝型巨大地震との関連で、多くの研究者が起源を知りたがっており、彼女の成果は多くの注目を集めるでしょう。

後藤寛貴君(博士前期課程1年生)

20191010_4.JPG「大分県佐伯地域のジュラ紀-白亜紀付加体における砂岩組成および砕屑性ジルコンU-Pb年代」
 後藤君は中生代のアジア大陸東縁のテクトニクスを研究しています。ジュラ紀~白亜紀にアジア大陸東縁に付加した付加体である南部秩父帯と四万十帯の野外調査を行い、砕屑岩の分析やジルコンの年代測定を行っています。それらの成果から、ジュラ紀から白亜紀にかけて砂岩組成やジルコン年代分布が変化すること、同時代の地層でもジルコン年代分布が異なることを明らかにしました。これは後背地であるアジア大陸東縁の火成作用の変遷および、流路あるいは堆積場の違いを反映している可能性があります。今後も研究を進め、まだ解明されていないアジア大陸東縁の地史を解き明かしてほしいと思います。

大澤研斗君(4年生)

20191010_5.JPG「北部九州と山口県に分布する阿蘇4火砕流堆積物に関する研究」
 大澤君は阿蘇カルデラから噴出した大規模火砕流(阿蘇4火砕流堆積物)の運搬堆積過程を研究しています。北部九州~山口県にかけての野外調査と試料の分析から、大規模火砕流が山や谷(あるいは海)を越えてどう流れたのか?をテーマに取り組んでいます。分析から、地形的高所では低地より軽石の密度が小さいこと、山口県に密度の大きな軽石が到達していることを明らかにしました。今後は大学院に進学する予定です。より多くの露頭でデータ採取する予定で、他の火砕流との比較や実験なども考えています。それによって大規模火砕流のどのようなことが見えてくるのか、今後が楽しみです。

[2019/10/9] 第4回理学部講演会

隠れた物性情報を炙り出す最先端技術

『隠れた物性情報を炙り出す最先端技術』と題した山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」(※1)と山口大学理学部 物質構造解析研究会(※2)のジョイントセミナー(本年度は「総合科学実験センター年次セミナー」も兼ねる)が2019年9月5日(木)山口大学理学部・14番講義室にて開催されました。

 80名を超える参加者(本学理学部、工学部の教職員、大学院生、学部生・近隣企業若手技術者(本学卒業生を含む))が本講演を聴講しました。講演終了後も活発な質疑応答が行われ、今回も好評のうちに終了致しました。

 特別講演2件【青柳岳司先生(産業技術総合研究所)・佐々木秀幸先生(東芝ナノアナリシス株式会社)】と一般公演ポスター19件【近隣企業の発表含む】が行われました。

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 青柳先生には、最先端のコンピューターシュミレーションとマテリアルズ・インフォマティクスの融合による新しい高分子材料物性予測技術について、最新のデータを踏まえ判り易くお話し頂きました。

20191009_2.jpg 佐々木先生には、原子単位の空間分解能を有する3次元アトムプローブを用いた種々機能性材料の評価・3次元イメージング技術の具体的な事例についてご説明頂きました。「科学技術の発展は計測技術に支えられ、計測技術の進歩は新たな科学的発見の基盤となっている」と熱くお話し頂きました。

20191009_3.jpg 場所を移した第一学生食堂ボーノでの一般公演ポスター発表では、分析化学・有機化学・錯体化学・溶液化学・高分子化学・クラスター化学・構造有機化学・ソフトマター物理学などといった幅広い分野からの報告がありました。全ての発表において活発な質疑応答がなされており、和やかな雰囲気のなかで参加者同士の交流を深める良い機会になりました。

 以下の2件の発表が優秀ポスター賞を受賞しました。おめでとうございます。今後、益々の研究の発展を期待しております。

  • P07 石川明日美さん(山口大院創成科学(工))
    「優れた延伸性を有する均一網目ゲル電解質の架橋反応メカニズムと材料特性」
  • P19 森田萩乃さん(山口大院創成科学(理))
    「プロトン化されたヘキサメチレンテトラミンからなるペロブスカイト型化合物の強誘電特性」


(※1)山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」
(※2)山口大学理学部 物質構造解析研究会

[2019/10/7] 第5回理学部講演会

Strongly Luminescent Molecular Solids, Phase Change Effects and the Critical Role of Oriented Molecular Assembly

   2019年9月6日に、Hyderabad大学  化学科のT. P. Radhakrishnan 教授による第5回理学部講演会「Strongly Luminescent Molecular Solids, Phase Change Effects and the Critical Role of Oriented Molecular Assembly」が理学部第11講義室で、C-POT教育の一環としても行われた。

 講演会では、Radhakrishnan先生が精力的に研究を進めてきたDiaminodicyanoquinodimethanes系分子を使ったケミストリーの中でも発光特性についてフォーカスした研究をご紹介いただいた。講演会にはC-POTコースの理学部の学生・教員を中心に参加があり、約40名が講演を聴講した。講演後には参加者から多くの活発な質問があり、質疑応答が行われた。

[2019/10/7] 第9回理学部講演会

Multifunctional Bioprobes for Tunable Fluorescence and Specific Cellular Targeting

  2019年3月22日に、Department of Chemistry, Indian Institute of Science Education and Research (IISER) BhopalのAbhijit Patra准教授による第9回理学部講演会「Multifunctional Bioprobes for Tunable Fluorescence and Specific Cellular Targeting」が理学部第3セミナー室で開催された。

 講演会では、アビジット先生のご専門の環境応答性の発行性分子や生細胞の特定の部位に局在し、その部位を蛍光顕微鏡で観察できるプローブ分子の開発、機能に関するサイエンスを紹介していただいた。 講演会には理学部の学生・教員を中心に他学部からも参加があり、約50名が講演を聴講した。講演後には参加者から多くの活発な質問があり、質疑応答が行われた。

[2019/10/3] サマープログラム

理学部サマープログラム2019の報告書を掲載

[2019/9/26] 第7回理学部講演会

イネのブランチ形成(分蘖)の制御機構 — 幹細胞維持の遺伝的ネットワーク –

2019年9月20日(金)に、東京大学大学院理学研究科教授の平野博之先生による第7回理学部講演会「イネのブランチ形成(分げつ)の制御機構 –幹細胞維持の遺伝的ネットワーク-」が理学部14講義室で開催された。

 イネは応用研究のみならず基礎研究にも大きく貢献している単子葉植物のモデル植物である。本講演会では、イネの個体サイズを大きくする手段であるブランチ形成において、幹細胞の維持とメリステム(分裂組織)の発生を調節する遺伝子の働きと遺伝子間の相互作用について、ご自身の最新の研究成果を紹介いただいた。

 講演会には理学部の学生・教員を中心に他学部からも参加があり、約50名が講演を聴講した。講演後には参加者から多くの活発な質問があり、質疑応答が行われた。イネという身近な植物の成長や発生・分化に関する最新の研究成果を紹介いただき、非常に興味深く有意義な講演会であった。

[2019/9/24] 受賞

創成科学研究科の鈴木康孝准教授が2019年度日本粘土学会奨励賞を受賞

[2019/9/24] 第6回理学部講演会

完新世における100~1000年スケールの内湾環境と生態系の変化

 2019年9月12日(水)に島根大学総合理工学部の入月俊明教授による第6回理学部講演会が理学部21番講義室で開催されました。

 入月先生は長年古生物学の研究に努められており、2006年の日本古生物学会では学術賞を受賞されるなど日本の微古生物学を代表する先生のおひとりです。

 青森県の縄文時代以降の年代を示す堆積物中の微化石などの分析結果から内湾の生態系や堆積場が当時の人間活動により影響を受けていたことについて、および瀬戸内海における高度経済成長期以降の水質変化と微化石の群集変化との関連性についてなど、先生の研究をもとにお話しいただきました。

 本学部の教員や学生を中心に多くの人が集まり、講演後は活発な議論が交わされました。

 

(地球圏システム科学科4年 河野航平)

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[2019/9/9] 研究成果

武宮淳史准教授(生物学分野)、山内翔太研究員らの「オートファジーによる気孔開口制御」に関する論文がPNAS誌に掲載

[2019/8/23] 第3回理学部講演会

植物のアブシシン酸応答におけるタンパク質リン酸化ネットワーク

8月20日に東京農工大学大学院生物システム応用科学府の梅澤泰史先生をお迎えし、理学部講演会を開催しました。
梅澤先生は植物の環境応答や植物ホルモンの基礎的研究背景から、リン酸化プロテオームを用いたシグナル伝達解析の方法論、ご自身がこれまでに解明されたアブシシン酸シグナル伝達の制御機構など、最新の未発表データを含めて大変詳しく解説して下さいました。
本学部の学生・教員を中心に、農学部、教育学部の参加者が聴講し、予定時間を延長して活発な質疑・応答が続きました。

[2019/8/20] 第2回理学部講演会

日本のアダカイト質岩の特徴とその成因について

 2019820日(火)に岩手大学教育学部の土谷信高教授による第2回理学部講演会「日本のアダカイト質岩の特徴とその成因について」が開催されました。

 土谷先生は長年、東北地方の北上山地に産する花崗岩類の研究を専門に取り組まれており、日本における「アダカイト質岩」に関する研究の第一人者です。アダカイト質岩とは、海洋地殻の沈み込みによって形成されると考えられている日本列島の形成に関与する特殊な組成を持つ岩石であり、日本国内では土谷先生によって初めて発見されました。ご講演では、スペインで開催された国際学会時のエピソードなども交えて、終始和やかな雰囲気で進められました。当日の講演には25名ほどの参加者が集まり、熱心に質疑応答が行われました。

(創成科学研究科M2 砺山駿吾)

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[2019/8/6] 研究成果

身近な化学物質から「強誘電体」材料を合成する手法を発見

[2019/7/24] 第1回理学部講演会

大質量原子星を取り巻くガス円盤の姿、初めて観測に成功

 本学部助教の元木業人先生による講演会「超高分解能電波観測で探る大質量原始星研究の最前線」が、717日(水)に第14講義室で開催されました。
 アルマ望遠鏡(チリに設置された電波望遠鏡)によって、誕生間もない大質量星を取り巻くガス円盤の全体像を高解像度でとらえた研究成果について、紹介して頂きました。
 本学部学生を中心に約70名の参加者が聴講し、多くの質問が出ました。

  なお、本研究成果については、78日に本学と国立天文台の共同でプレスリリースされています。
  http://www.yamaguchi-u.ac.jp/weeklynews/_7735/_7917.html

 

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[2019/7/19] 懇談会

令和元年度第1回学生と教員との懇談会

 令和元年7月19日(金)12時より,「令和元年度第1回学生と教員との懇談会」が人文学部・理学部管理棟4階大会議室において開催されました。

 懇談会には学生代表として、理学部の学部生12名並びに創成科学研究科(理学系)の大学院生6名が、一方、教員代表として学部長、教学委員長,同副委員長および陪席者として事務長及び関連事務職員が出席し、意見交換が行われました。

 今回、事前にいただいた意見・要望等は、「授業・履修に関すること」22件、「施設・設備に関すること」38件、「その他」5件、「共通教育に関する意見・要望等」27件の合計92件にもなりました。教員側が作成した回答書(共通教育関連は除く)を提示し、意見・要望等の具体的な対応策・改善策等を議論しました。

 その後のフリー・トークで出されました研究環境面(授業・雑誌・設備等)の要望は、今後、学部として検討していかねばならない事項も含まれ、双方、実りある議論となりました。本懇談会が、学生・院生にとって益々重要な位置を占めていくことが予見されました。

 この懇談会は毎年2回開催され、学生・院生の視点から出された様々な意見・要望を聴取し、可能な限り迅速に大学生活・修学環境の充実・改善に反映させていくことを目指すための場です。是非、在籍学生の皆さん、ご要望等がありましたら、理学部教員にお伝えください。

 なお、これまでの懇談会にて出された要望への対応結果の一部はこちらをご覧ください。