2019年度

2020年3月23日

  3連休初日、天気がよかったので山口市の市街地にある山口大学の前身の「山口講堂」の跡地に行ってみました。市街地を流れる一の坂川のほとりにあります。この近くには室町時代、この地方を治めた大内氏の館もあり、古くは栄えた場所です。現在の商店街からも近く、さらに市役所や県庁にも近い、市街地の中心部にあります。このような地にあった学校、雰囲気はどうだったのだろうか気になります。

 せっかくですので、一の坂川のほとりまで行ってみました。一の坂川の両側には桜の木がたくさんある有名な花見スポットです。とてもよい雰囲気ですので、機会あれば是非、お立ち寄りください。私が行った320日時点では今にも花が開花しそうでした。来週には満開になるでしょう。新型コロナウイルス感染の拡大が心配される中、天気の良い日は外を散歩するのもよい気分転換になりました。

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山口大学の前身校「山口講堂」跡地

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 一の坂川の桜 

2020年3月21日

 新型コロナウイルス肺炎の感染拡大が心配される中、今年度の卒業式・修了式は中止となりました。本来は24日(火)に予定されていた卒業式・修了式後に、理学部にて専攻・学科単位で一人一人に学位記が授与されることになっていましたが、今年は保護者の住所等に郵送することになりました。本来であれば24日(火)には卒業生・修了生の手元にあるはずのものなので、理学部では24日(火)までに届くようにと21日(土)に休日返上で発送作業をしました。作業は事務系職員の皆さんがやってくださいました。私と山中副学部長もお手伝いしました。夕方には無事に日本郵便に引き渡しすることができました。どうにか24日中には卒業生・修了生のところに届けることができそうです。

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山中副学部長、事務系職員のみなさんといっしょに朝から発送作業をしました
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午前中で発送する191名分の学位記の準備が無事に終わりました

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夕方には日本郵便の方に学位記を引き渡し、無事に届けてくださるようにお願いしました

 卒業生・修了生の皆さん、ご卒業・修了おめでとうございます。山口大学理学部・関係大学院を卒業・修了されたことを誇りに思っていただき、社会に出てからも頑張っていただきたいと思います。今後も私たちは皆さんを陰ながら応援し続けますので、皆さんも山口大学を、そして理学部を応援してください。それでは、皆さんにご多幸とご活躍をお祈りいたします。

2020年3月19日

 2月下旬から3月初旬、久しぶりに研究に復帰してみました。大学院に進学する学生といっしょにX線回折という実験データの解析方法で悩んでおりました。X線回折とはX線を使って物質の結晶構造に関する情報を得る目的の実験手法です。ついには、休日のジョギング中、山口盆地の周囲の山々の稜線がX線回折プロファイル(X線回折の実験で直接得られるデータ)に見えてきます。画像のような状態です。そうなると頭の中にはさまざまな実験データのプロファイル解析法のイメージが浮かんできます。226日の記事に続いて職業病の症例です。

 でも、頭が適度に疲れ、寝つきがとてもよいです。精神衛生的にはとても良い状態です。現在は新型コロナウイルス対応で多忙な日々のため、研究を中断しておりますが、近い将来きっと研究に復帰できることを期待して業務に取り組んでおります。新型コロナウイルス、早く収まることを期待しております。

20200319-04.pngX線回折プロファイルの例。いろいろな山(ピーク)に分解して解析し、物質の結晶構造に関する情報を得ます。

20200319-02.jpg山の稜線がX線回折プロファイルに見えてきます。いろいろな山(ピーク)に分解できるように見えます。

2020年3月14日

 今年は暖冬でした。山口市の市街地でも例年であれば2,3日は積雪があり、道路にも雪が積もることもあります。さらには山口市中心部は盆地であるため、少し遠出するとなると峠道を越えることも多いです。地方特有の交通事情のため、数十キロメートル先まで山を越えて自家用車で通勤する方もおられます。そのような事情で、本州の西の端ではありますが、山口市内では冬はスタッドレスタイヤ等の冬用タイヤに交換している自動車の割合がかなり高いです。

 私も毎年冬には自分の車のタイヤをスタッドレスタイヤに交換します。今シーズンは雪の上を車で走ったのは年末に島根県と広島県の県境でわすか300 m程度でした。山口市内も道路に積雪するような日はありませんでした。

 先日は新型コロナウイルス肺炎の流行でさまざまな行事が中止になる中、急に時間があいたので、自宅の駐車場で自家用車(2台)のタイヤをスタッドレスタイヤからノーマルタイヤに交換しました。私は毎年、自分でタイヤ交換をします。学生にこの話をすると驚かれますが、私たちの世代は普通ですよね。2台分交換しても時間は1時間以内に終わります。その際にタイヤに損傷はないか、溝はどの程度あるかもチェックします。交換後は空気圧もチェックです。自分が命を預けているものですので、自分でできる点検は自分でやりたいものです。最近は車がパンクをしても修理キットで応急処置をするか、ロードサービスを呼んだりするのが基本のようですね。私の車は未だにスペアタイヤを積んでおります。私はもともと工作や作業が好きなのでタイヤ交換などは苦になりません。それどころかストレス発散、心の安静のためには必要なことのようです。

 実験室でも自分でやりたい実験をするためには自分で簡単な実験装置を作ります。作って学生に自慢します。学生に工具の使い方を教え、自分でも作ってみたらとアドバイスすると30%程度の学生は簡単な実験装置を自分で作ってそれを使ってデータを取り満足しています。大切な経験だと思います。今の学生の世代は自分で作るという発想にはなかなかならないようですので、しっかりと経験してその面白さをわかってほしいです。

 研究室の学生に自転車のパンク修理も教えることもあります。(自転車屋さんの営業妨害かもしれません。すみません。)自分でパンク修理をできるようにすると、いつでも修理できるので便利ですし、お金もかかりません。さらに、ものを修理して元通り使えるようにすると、不思議なことにとても幸せな気持ちになれます。私だけでしょうか?

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2020年3月13日

20200313-01.JPG 新型コロナウイルス肺炎の世界的な感染拡大が起こっております。世界経済、さらには東京オリンピックにまで影響が出そうで心配ですね。皆さんがご無事であること、そして感染拡大が早く収束することを祈っております。山口大学でも卒業式・修了式が中止になったり、行事を中止にしたりでいろいろなところに影響が出ております。

 さて、先日は、山口大学の理学部、工学部、教育学部の数理・情報系の学科等で開催している数理・情報系卒業研究合同発表会での優秀な発表の表彰式を行いました。受賞した学生に対し、理、工、教育の各学部長が表彰をします。今年は理学部からは物理・情報科学科4年生の寄元康平さん(写真向かって左側)と山道航平さん(写真向かって右側)が最優秀発表賞を受賞しました。私も物理・情報科学科の教育を担当をしており、二人には1年生のときに講義をしました。その二人がその後いろいろと学び、4年生の最後にこのような賞を授与するに至ったことはとてもうれしく思います。二人とも大学院博士前期課程に進まれ、今後も学修と研究を継続するようです。しっかりと指導させていただくとともに、二人のさらなる成長を応援したいと思います。頑張ってください。

2020年2月26日

 以前の記事にも書きましたが私は休日に軽くジョギングをしています。心身の健康のためですが、どちらとかと言えば「心の健康のため」の方が理由としては強いかもしれません。走ったり歩いたりするときには頭は空いております。ゆっくりと考える時間が確保できます。いろいろなことを考えます。学生さんから報告された実験データ等についても考えます。かつて、別のところでジョギング中に考えた以下のことを披露しました。友人たちからは「職業病」とからかわれました。ジョギングは私にとってはストレス発散のよい機会になっています。

 休日のジョギング中に田植えの終わった田んぼを見て思いました。「この稲の配列は結構秩序的だけど適当に乱れていたり欠陥もあったりする。結晶の中の分子の配列秩序ってこんなもんだろうなあ。隣接する稲は明らかに同じ方向にずれて並んでいる。乱れが明らかに空間的な相関を持っている。」私の専門分野は高分子(長い鎖状分子)の構造形成です。高分子結晶では1本1本の高分子は螺旋構造になっています。液体状態ではランダムコイルと言われる構造をとっている高分子は結晶化する際に螺旋を巻きながらそれが秩序的に配列していきます。右巻きと左巻きが存在する螺旋分子もそれを区別しながら配列します。不思議と言えば不思議な現象ですが、当然、物理学の法則にしたがっています。研究のことを考えていると田んぼも考えるヒントになります。

 画像のような自然の植物のパターンについても、一見、無秩序のように見えますが、その中に秩序性がありそうにも見えてとても魅力的です。

 山口市内の市街地の真ん中に一の坂川という小さな川が流れています。その川の付近は風情があって静かでとてもよいところです。6月には蛍が乱舞することで有名です。かつて子どもとそれを見ていたら、蛍の光の点滅は蛍同士で位相が揃っていることに気づきました。不思議でした。でも、近くにいる同士は位相が揃っているのに、遠く離れると位相は揃わずばらばら。いったいどのくらいの距離まで位相をそろえるのだろうと真面目に動画をとって解析したくなったことがあります。実は、似たようなことが結晶中の分子の運動にもあるらしいことを示している実験結果があります。

 以上、職業病の症例です。また学生さんから「へんなオヤジ」扱いされます。(それがうれしくもありますが。)田んぼの稲の配列も蛍の光の点滅もドローンを使って撮影し、画像解析を組み合わせればできそうです。どなたかやってみませんか?

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2020年2月15日

 新型コロナウイルスによる肺炎の流行が心配ですね。大学では授業の休業期間となるこの時期、教員も学生も海外に出る機会が増えます。特に中国への渡航や中国の空港を経由して海外に行く場合も多く、予定変更を余儀なくされる場合もあろうかと思います。日本国内でも感染者が増え始めました。心配です。

 さて、私は日ごろ学部長業務で研究室の学生の指導時間がどうしても減っており、常日頃から申し訳ないという気持ちがあります。学部長2年目の今年は、卒業論文や修士学位論文指導のこの時期、意識的に学生さんの指導時間を増やしてみました。調子にのった結果、激務に陥り、身も心もお疲れモードです。そのような中、先日は、同じくお疲れモードに入っている研究室の学生たちを元気付けようと、おでんを作って持ってきて学生さんに振舞いました。みんな気持ちよいほどによく食べてくれました。

 さて、その際、最近の自動車は起動させたときに、自動車のデータがメーカーのサーバーに自動的に送られ、コンピュータが自動車の状態を自動的に判定し、問題があるようであれば、自動車側にメッセージが表示され、場合によってはそのまま走行するのを止められることもあるという話を学生にしました。いわゆるIoTInternet of Things)です。家電機器等ではすでに普通になりつつありますね。家電機器の状態を監視したり、外から操作するという目的以外に、高齢者の一人暮らし家庭では、高齢者の行動を外部から見て、問題が起こってないのかを探ったりするのにも応用されているようですね。その際にある学生さんが、「プライベートな情報を含め、いろいろな情報が自動車メーカーに送られているかもしれませんね。ある意味、怖いなあ。」と言っておりました。正解ですね。みんなスマートホン等々を普通に使っている現在、自分に関する情報が流出する危険があることは十分に考えられます。少なくとも自分の機器が物理的に電波を介してネットワークに接続しており、それによって情報を発信しているわけですから。便利さの裏にはそのようなリスクがあることを意識して使ってほしいものです。

 関連して、現在、巷では「データサイエンス」とか「AI」とかいった言葉がよく聞かれます。大学教育にもデータサイエンスの導入は必須となりつつあります。山口大学では、すでに全学部1年生に「データ科学と社会」というデータサイエンスの必修科目が2018年度から設置されております。おそらく全学部導入をしたのは全国の国立大学の中では本学が初めてではないかと思います。今後は全学部の専門教育にも導入予定です。現在、理工系分野では、データサイエンスの手法は必須となりつつあります。理学部でも工学部、農学部等の理系学部といっしょになってデータサイエンスの基本技術である統計学と機械学習を学ぶための必修科目を2021年度入学生から共通に導入することになっております。それ以外にも各専門分野に対応したデータサイエンスの応用科目も導入します。近い将来、本学部で各専門分野とデータサイエンスの基本技術を身に付けた学生が、社会の広い分野で活躍してくれることでしょう。

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おでんを食べる学生さんたちです。中央の学生さんが最もお疲れモードのようですね。

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おでんは私が作ってきましたが、すでに修士論文の終わった大学院生が手作り餃子を作ってきてくれました。とてもおいしかったです。特に4年生女子から絶賛でした。(私のおでんはどうだったのだろう?)

2020年1月31日

 令和2年(2020年)もあと11か月となってしまいました。1月-3月、大学では、学生さんの卒業へ向けての論文指導、入試、来年度の新入生受け入れの準備等であわただしい時期です。1か月がとても短く感じます。
 そのような多忙な中、先日は所用で島根県浜田市に出かけました。行った先でも学生さんの作った研究結果のレジメ等をチェックし、コメントを送るような状況でした。日本中どこに行ってもネットがつながるのは便利ではありますが、働き方改革にはよくないかもいしれません。結局大切なのは、自己管理能力ですね。さて、せっかくですので、日本海を望む海岸に出てみました。仕事をしているのがばかばかしくなるほどのよい景色でした。

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島根県浜田市の「アクアス」と日本海の海岸

 学生さんの研究指導は高等教育の集大成であり、中等教育までには(高等学校までの教育までには)ないものです。社会に出るために必要な能力を身に付ける上で非常に大きな効果があります。学生さん自身も人生で初めての大仕事をするわけですので、私たち教員も学生に向き合い、真っ向勝負の指導をします。そのような中、とてもうれしいことがありました。大学院生1名と4年2名と食事をしていたとき、大学院の2年生から「今、研究がとても楽しいことがわかりました。」と聞かされました。さらに4年生からも「研究がとても楽しい!」といった言葉が。このような言葉は学生さんが修士論文や卒業論文を書き上げたときによく聞かれる言葉です。修士論文や卒業論文のための研究という「大仕事」の経験を通して最終的に研究を面白いと感じるようになるのでしょう。その言葉を聞いたときには、地道に研究指導をしていてよかった、この仕事をしていてよかったと思います。おそらくほとんどの大学教員は、最初は自身が「研究を続けたい」という理由で大学教員を目指す人が多いともいます。しかし、この仕事をやってみると学生さんが研究室にいる間に成長し、卒業して社会人としてしっかりと社会に貢献している姿を見る喜びを知ります。とてもうれしく思います。
 先日は、修士論文を作成するのにとても忙しい大学院生が、わざわざ私の誕生日を祝ってくれました。忙しい中、そのような気遣いをしてくれた大学院生たちに感謝するとともに、彼らが4月から立派な社会人として活躍してくれることを確信しました。

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大学院生二人と私(中央)。一旦帰宅後、忘れ物を取りに研究室に出た際にサプライズ。

2020年1月14日

 令和2年となり初めての投稿です。今年も山口大学理学部を、そして、「理学部長のつぶやき」をよろしくお願いいたします。稚拙な文章ではありますが、頑張って記事を掲載させていただきますので、引き続きお付き合いいただければと思います。

 今年は暖冬と言われております。私は例年、年末にはスキーに出かけますが、雪は少なかったです。(201914日の理学部長のつぶやきもご参照ください。)ウィンタースポーツが大好きな私は、自分でするのも観戦するのも好きです。1998年の長野オリンピックは学生時代の友人夫妻からお誘いを受け、スキー男子スラロームを生観戦しました。世界トップの滑り、とても感激したのを今でも忘れることができません。一流を見ることはスポーツも研究もとても大切です。(どこかの記事に書いたかもしれません。)

 さて、数々あるウィンタースポーツの中でもスキージャンプは大好きです(ジャンプおたく)。小学生のときに見た札幌オリンピックの日本人の金銀銅独占に始まり、その後、長野オリンピックに向けて再び盛り上がり、その後もレジェンド葛西選手の銀メダル、そして昨シーズンは小林選手のワールドカップ総合優勝、(私の中では)例年とても盛り上がっています。

画像は札幌市の大倉山ジャンプ競技場です。(夏ですが。)いわゆるラージヒルのジャンプ競技場です。札幌オリンピックで使われましたが、その後も毎年のワールドカップの会場になります。札幌市を訪れ、時間があれば必ず寄ります。私自身スキージャンプはできません(特に最近は高いところが苦手)が、大倉山は私にとっては聖地のようなところです。スキージャンプ台は現地の気候等々を考慮され、競技が盛り上がるようにとても精密な設計によって建設されています。科学技術が結集されています。

 最近、スポーツ全般において道具の技術が結果に影響することはよく知られております。特にスキー競技はそれが顕著であり、スキー板の力学的特性、滑走面の材料特性、使用するワックスの特性等々が結果に強く影響します。すべて基礎科学の研究成果が役に立っているはずです。当然ではありますが、道具の性能だけでなく、それを完全に制御できる選手自身の技術が合わさってやっと勝つことにつながります。

話が変わりますが、今年のお正月の箱根駅伝で区間賞が続出しました。選手のレベルアップに新しく開発されたN社のランニングシューズが影響していると言われております。結果から、ランニングシューズの影響は明らかだと思います。トップクラスのところでは選手の技術のレベルアップと道具のレベルアップが相関しながら記録がどんどんと伸びていくようです。

 選手の技量についてもスポーツ科学の現場ではさまざまな革新的な方法での研究が進んでいるようですね。山口大学理学部においても物理学の基礎を使って、古くから伝わるスポーツの指導法について根本的に考えなおされている先生がおられます。とても面白い結果も出ているようです。

 いずれにせよ、道具の開発、選手の育成・強化ともに基礎科学の果たす役割は大きいようです。理学部で行っている研究は、すぐに役に立つかどうかはわからないような基礎研究が中心ですが、いつか未来に、どこかで、何らかの形で、我々人類の役に立つかもしれないものなのです。

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2019年12月24日

 師走ですね。この時期、大学では走るのは教員ばかりでなく、卒業・修了を間近に控えた学生も全力疾走中です。(余談:私は大学教員を長く務めておりますが、まだまだ「教師」の領域には到達できていないと自覚しております。)理学部の各研究室では、卒業論文の締め切り(2月中旬)まで2か月を切り、博士論文の審査が本格化し、修士論文の締め切りが1月末に迫り、卒業・修了を控えた学生にとっては追い込みの時期です。理系学部の場合は、論文のネタを集める研究には実験等を伴うものも多く、それには数か月かかるのが普通です。したがって、実際の論文の執筆開始もこの時期までずれ込む学生も多く、年末年始もお休み返上で頑張る学生も珍しくはありません。

 大学教員の重要な仕事に、学生の卒業論文や学位論文(博士論文・修士論文)の添削があります。卒業論文は私の研究室の場合は平均40-50ページ程度の分量であり、修士論文や博士論文は100ページを超えることもあります。学生にとってはこのような長い文章を書くことは生まれて初めての経験であり、ほぼ例外なく苦労します。そのような長い文章を読み、文章の組み立て、議論の内容、言葉使い等々の添削をするのは精神的にも肉体的にもかなりの重労働です。しかし、文章を書くことの重要性がよくわかっている私たちは、学生の将来のことを考えると手抜きはできません。論文指導は研究室での個別指導の重点的なものの1つと捉え、ある程度の時間を割きながら指導に励んでおります。

私は就職した企業で初めて書いた報告書(10ページ程度)を、当時の上司の方に4,5回添削をしていただいた経験があります。今になって考えると一応給料をもらっていたにもかかわらず添削を繰り返してもらうなど、とてもお恥ずかしい限りで、たいへん申し訳なく思います。ある程度の作文能力は大学で身に付けるべきです。学生の皆さんには論理展開が明確で読みやすい文章を書き、さらに自分の書いた文章を自らが推敲できるようになって社会に出てほしいと思います。

20191224-01.jpg 2月いっぱいで卒業論文や学位論文等は概ね終了する場合がほとんどですが、理系学部の学生は、論文の最終的な仕上げ、実験室や研究室の片づけ、後輩たちへの引き継ぎ等々もしなければなりません。手際よくさっさと済ませて3月初旬には社会に出る準備に取り掛かる学生がいる一方で、学生によっては3月中も研究室に出て学位授与式(卒業・修了式)ぎりぎりまで頑張る人もいるようです。人それぞれです。

 何はともあれ、卒業・修了を控えたほとんどの学生は、夏以降は正規の授業こそありませんが、大学で毎日研究に励む日々を送っております。各自、体調を崩さないように気を付けて、よい研究成果を残せるように頑張ってほしいと思います。4月からはみんな立派な社会人として活躍してくれると期待しております。就職先の企業等の皆様には温かく迎えていただきたいです。

2019年12月11日

 山口大学理学部のある吉田キャンパスは山口盆地内にあります。盆地内には大小の川が流れております。私の自宅も盆地内にありますが、休日には気分転換にジョギングをします。ジョギングをしながら春夏秋冬の景色を楽しみます。最近、「川の様相」がどんどんと変わっていることが気になっています。10年前まではそうでもありませんでした。しかし、10年前に川の上流で大規模な水害がありました。大きな被害がでました。そのとき真砂土の山が崩れて土砂が川に流れ込んだのでしょうか、土砂が徐々に下流に運ばれ、堆積していきます。堆積した土砂は1-2 m。川を浅くし、氾濫がおきやすくなります。さらにそれまでにはなかった植物がたくさん生えます(画像1)。それがまた土砂を堆積させ、さらに氾濫しやすくなります。したがって、ここ10年間に何度も大規模な浚渫工事が繰り返し行われます。(画像2)自然とうまく付き合いながら暮らしていく、自然の中で生きている人間にとって避けて通れないことです。

 重機が岸を掘り起こすと、そこには白鷺の好物があるのでしょう、じっと狙っております。私がカメラを構えると飛び立ちました。距離はかなり離れていたのですが、人の気配に敏感です。そこにも自然の不思議さを感じます。

20191211-01.jpg画像1 10年前頃まではこのような植物はあまり生えておらず、河原は小石だらけだったと思います。

20191211-02.jpg画像2 上流から運ばれてきた土砂が堆積し、氾濫のリスクが高まるので、最近では大規模な浚渫工事が繰り返されます。


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2019年11月28日

 秋の色がいっそうと濃くなり、冬がすぐそこまで来ている気配を感じます。私は週に3日以上は徒歩通勤。2.5 kmの道のりを約30分で歩きます。道中、四季の移り変わりを直接感じることができる田舎道です。ただし、県道なので通勤時間帯はたくさんの自動車が往来します。今朝も徒歩通勤でしたが、周囲の木々は紅葉がきれいでした。通勤の締めくくりは大学の農学部付属農場の中の一本道を通ります。道沿いの並木も黄色になり、すでに葉が落ちています。季節の移り変わりを毎日見ることのできる環境、とても満足です。私のように室内での作業中心の業務に携わっているものにとって外の自然を感じることは大切なことのように思います。

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 昨日は朝からとてもすがすがしい気持ちになった出来事がありました。通勤途中で小さな峠を通り抜けますが、山際から栗の木がせり出しています。この季節は歩道の上に毬栗が落ちています。

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 ふと気づくと、自転車で通勤途中と思われるスーツ姿の若い方が、自転車を降りて毬栗を2,3個拾って袋の中に入れておられました。最初はこんな場所の毬栗を拾って、何をするのかなあ、まさか食べるわけではあるまいと勝手な想像をしていました。

 その後歩いているうちに、さきほどの方は新人の学校の先生ではないかと思いはじめました。時間的にも学校の先生の通勤時間と一致しそうではあるし、スーツ姿であるし。きっと朝、教室で学校の子どもたちに、「秋が深まったね。」と切り出し、「通勤途中でこんなものが落ちていたよ。」と実際に毬栗の実物を見せ、栗の自然の姿を印象付けるという思いから、わざわざ忙しい通勤途中に毬栗を拾われているのではないか推測しました。その若い先生?の子どもたちに対する思いを感じ、なんとなくすがすがしい気持ちになれました。

 すべてオヤジの勝手な想像の世界です。まったく事実とは異なっているかもしれませんね。まあ、朝からすがすがしい気持ちになれたので得をしたような。実際に自分の目で見えるものは実際に観察してみること、自然科学の基本ですね。一つの信ぴょう性に欠ける想像から飛躍した話に展開してしまいましたが。。。

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2019年11月12日

 秋の様相が深くなってきました。学生たちも卒業論文、修士論文、博士論文の執筆に向けて気が張ってきている雰囲気が伝わってきます。大学はこれ以降があわただしくなります。私自身もいろいろな書類作成に奮闘する時期です。さて、そのような中、久しぶりに山中副学部長から記事をいただきました。


 令和1113日、お茶の水女子大学にて、女子中高生のための先端科学セミナー「おもしろい生き物の話」の講師を務めてきました。セミナーは2部構成で「チョウ」と「ギボシムシ」の対決となり、先行の「チョウ」を担当しました。女子中高生が対象なので、大学生対象の講義とは違う工夫を加えるにいたりました。楽しんでいただけたかな?


~ 蝶 と ギボシムシ ~

蝶々 蝶々~ 誰もが チョウを 知っている
ギボシムシ~ そんなムシ おったけ?

ひらひらっと飛ぶチョウ とりわけ 珍しくもない
ギボシムシって なに? 海にいる生き物らしい?!
きっと おもしろいに違いない

しゃあない タイトルだけでも 攻めてみた
「お茶大 COLLECTION FALL/WINTER 2019・SPRING/SUMMER 2020
-チョウの最新ファッションを読み解く-」

かたや 余裕のギボシムシ! 真っ向勝負のタイトルで 攻めてきた
「海の珍しい動物ギボシムシやムチョウウズムシ」

陸上生活のチョウ  海中生活のギボシムシ
同じ無脊椎動物 なんだけど ずいぶん違う ほんと違う

進化的に 対立する系統に位置する 生き物たち
前口動物・節足動物門のチョウ 後口動物・半索動物門のギボシムシ

知ってそうで 知り切れてない 生き物たち  
どんな 生き物でも まだまだ 知らない 秘密をもっている

生き物の話には 終わりがない 
どんなことでも ほんと 生き物は 面白い!


 関東一円から女子小中高生とその保護者が来場くださいました。生徒の皆さんはメモをとりつつ、真剣なまなざしで聴講し、セミナー後、女子生徒さんが盛んに質問等をしてくださいました。多くの女子生徒さんが、いろいろな生き物に興味をもって、将来、生き物のなぞ解きをしてくれそうな予感がしました。

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セミナーの様子

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使用したスライドの1枚-チョウのファッションショー

2019年11月5日

 1026日(土)は山口大学ホームカミングデーが開催されました。理学部からは、前の記事で紹介した「サイエンスワールド2019」を企画・開催しました。理学部はもう一つ行事を企画・開催しました。これまでに何度か紹介してきましたが「旧制山口高等学校100周年記念・山口大学文理学部(人文学部・理学部)70周年記念式典」です。山口大学文理学部は今から70年前の山口大学開学時に旧制山口高等学校を母体として発足しました。その後1978年に人文学部と理学部に分離され、今の理学部が誕生しました。その旧制山口高等学校が今年で発足100周年を迎えましたので、人文学部と理学部で記念式典を開催しました。

20191105_7.png式典の会場には旧制山口高等学校の旗と山口大学旗が並べて設置されました

 式典では100周年記念事業実行委員会の松野実行委員長(前学部長)、そして岡学長などさまざまな方の祝辞がありましたが、その中で旧制山口高等学校に在籍されていた映画監督の山田洋次さんのメッセージが読まれました。その内容は当時の教養教育の真髄を感じさせるとても感動的なものでした。さらにそれを受けて、高木人文学部長がスピーチをされましたが、その内容はとてもすばらしいものでした。私もご挨拶をさせていただきましたが、あとで自分の話した内容を振り返り、自分の未熟さを痛感しました。まだまだ修行が足らないようです。当時の旧制山口高等学校のライバル校であった旧制松山高等学校(現愛媛大学)の卒業生の方の祝辞も披露されましたが、その内容は当時の松山、山口の両市民の皆様が日本の将来を担うであろう旧制高等学校の学生たちをおおらかに温かく見守っておられた雰囲気が伝わってきました。

 さて、式典後は祝賀会が新しくできたFAVOという福利厚生施設で開催されました。旧制山口高等学校の発足から100年後に誕生したFAVOで祝賀会が開催されたことは、なんとなく感慨深く感じました。当日は旧制山口高等学校の卒業生数名がご高齢にもかかわらず全国各地から参加されました。みなさんとてもお元気で、祝賀会では当時の寮歌や応援歌などを数曲ご披露いただきました。そのうちの1曲は山田洋次監督の映画「母と暮らせば」の中のシーンで二宮和也さんが演じた主人公が歌った曲でした。大きな旗を振りながら歌うシーンを思い出しました。最後に私の両親よりもご年配の皆様といっしょに記念写真を撮っていただきました。私にとっては記念となる1枚になりそうです。

20191105-03.JPG祝賀会会場は今年山口大学吉田キャンパス内に新しくオープンしたFAVO

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旧制山口高等学校の卒業生も駆けつけてくださいました。
鴻南寮の寮歌や応援歌などをうたっていただきました。

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最後に旧制山口高等学校の卒業生の方々と記念写真をとっていただきました。

 

2019年10月28日

 今年も山口大学理学部サイエンスワールドを1028日(土)に山口大学吉田キャンパスで開催しました。来場者は1300名、今年も大勢の市民の皆様に来ていただきました。

 サイエンスワールドの朝、行事に関わる学生、教員、事務系職員全などスタッフが一堂に集まり、スタッフミーティングを行います。そこで私は学生たちに「お客様の視点にたって自分たちの動きを見て、気が付いたことはすぐにスタッフ間で共有し、修正しなければならないことはその場で修正することを心がけてください。」と伝えました。仕事の基本ですね。その後、実行委員長の堀准教授から諸連絡がありました。堀准教授と私は今から21年前の若かりし頃、お酒を飲んでいるときにこの企画を考えました。その後、実行委員として第1回のサイエンスワールドを開催しました。「もう21年も経過しましたね。」としんみり。今の学生たちがちょうど生まれたころですね。

20191028a.png今年もメイン会場は第1学生食堂「きらら」

20191028-03.JPG当日の朝は全スタッフを集めスタッフミーティング。
今年の実行委員長の堀准教授は21年前の第1回開催時も実行委員。

 当日は学生グループが自ら考えたサイエンスの面白い企画を主に子どもたちに見せます。今年も教育学部の学生さんたちが協力してくれました。さらに、当日は山口大学ホームカミングデーも開催だったため、農学部とのコラボもしました。今年はオープンしたばかりの福利厚生施設FAVOも会場として使いました。FAVOでは餅巻きなども行われました。キャンパス内は1日中多くの親子連れでにぎわっていました。子どもたちサイエンスの面白さを満喫してくれたと思いますし、学生たちもいろいろと学んだことでしょう。

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出し物はすべて学生たちが企画

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ミステリーツアーには魔女が案内してくれました

 

2019年10月15日

20191012-01.jpg2019年10月に新しくオープンしたFAVO

 以前の記事でお知らせしました山口大学の新しい福利厚生施設が2019101日(火)にオープンしました。「FAVO」という名前になりました。理学部1号館玄関の正面にあり、理学部の学生も利用しやすいところにあります。オープン以降、毎日学生を中心に賑わっています。運営する生協の方に聴いたところ、学生同士が語り合っているシーン、そして、教員と思われる人と複数の学生が語り合っているシーンが多くみられるようです。学生の利用は当然ですが、教員・事務系職員の利用も多いようで、今のところ「FAVO」のコンセプトにぴったりとか。留学生らしき人の利用も見られます。

 私はオープン前の内覧会にご招待いただきました。1階はカフェになっており、温かい弁当、ランチプレート、パスタ、焼き立てパン・サンドイッチ、コーヒー等のドリンク類などがあります。いわゆる「今風」です。私はパンとコーヒーを買って食べてみましたが、とても美味しかっです。コーヒーは山口県内産の豆を取り寄せているようで味も香りもレベルが高かったです。他に招待されていた学生や職員さんたちも満足そうでした。パンは少し多めに購入し、理学部の事務系職員さんにもお裾分けしましたが、好評でした。今現在、パンは焼きあがるとすぐに売り切れるほどの大人気だそうです。他に1階には売店と自由に使える交流スペースがあります。

 2階は本、文具などと、旅行、住まい、保険等々の生協カウンターがあります。木目調の内装がとてもよいです。さらにいろいろなアナウンスがすべて日本語と英語で併記されており、ダイバーシティ化が進んでおります。2階にはセミナースペースもあり、外部の人を招いてのセミナーやレクチャーにも利用できそうです。このような施設を有効に活用しながら、学生の成長のお手伝いができればと思います。卒業生からは「今の学生はいいですね。」という声が聞こえてきそうです。

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1階はカフェ(まだ仮のメニュープレートでした)

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焼き立てのパンもあります

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事務系職員も仕事の合間の休憩時間にパンなどを買っていくようです

 

2019年9月18日

 私は、休日のみではありますが、軽いジョギングをしています。約5 km30分程度で走り、その後、10-15分程度ウォーキングしています。気休め程度の距離と時間ですが、体と心の健康のためです。自宅近くを走ることもありますが、自宅から20 km離れたところにある実家近く(海辺)を走ることもあります。先日は久しぶりに実家近くの「きらら博記念公園(山口市)」を走りました。海辺の干拓地にある公園でトリムコースもあり、ジョギングにはとてもよい環境です。最近は毎年、大きな「夏フェス」が開催されることで有名です。

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きらら博記念公園(山口市)

 さて、若いころは感じなかったのですが、年を取るにしたがって自分の体に「異変」を感じることがあります。これは「若いころは異変がなかったから感じなかった」のではなく、若いころの異変は成長の証としてポジティブに受け止めるので、気にならなかったといった方がよいのでしょうか。年を取っていくにしたがって異変をネガティブに受け止めるケースが増え、人はそれが気になるのでしょう。とはいっても「異変」でしょうから、体調管理や健康維持の観点では気にした方がよいのでしょうね。私は基本的に小心者なので、何かの異変を感じると「何か病気の初期症状でないか」と心配になります。ネットで調べたり、たまに医師に相談したりして、大事でないことを知り、安心することも多いです。

 異変に気づくこと、いろいろなところで大切ですね。災害が起こる前兆、製造現場における何らかの異変、飛行機、自動車、電車、船等の走行中の異変、それらに気づくことは大きな被害や事故を防ぐことにつながります。自然科学の研究でも異変に気づくことはとても大切です。例えば、予想通りの実験結果や観測結果が得られた際も、詳細を解析してみるとそこには「異変」が含まれ、そこから新しい発見に至ることもあるかもしれません。実際に私の過去の経験では、学生さんが実験結果の異変に気づき、研究が思わぬ方向に展開したことがあります。もっとも気づいた学生本人にとっては「異変」ではなく、他の多くの実験結果同様、単に新しい実験結果だったようです。先入観をもたずに結果を眺めた結果、そのことに気がつくに至ったわけです。

 というわけで、自分の体の異変にはあまり気づきたくないものですが、自然の異変、身の回りの異変、(研究を含め)仕事の過程での異変には気づいた方がよいようです。

 話はかわりますが、次の画像は「竹のコースター」です。昨年、きらら博記念公園では「山口ゆめ花博」が開催され、そこで竹のコースターが設置されました。連日順番待ちの行列ができるほど大好評でした。その竹のコースターが1年ぶりに期間限定で復活するようです。すでに完成間近でした。おそらく1年前にはいろいろな不具合も見つかったことでしょう。この度はそれが修正され、より進化しているに違いありません。理学部の若手の先生方、大学院生と県からの依頼で少しだけお手伝いしたのを思い出します。(竹のコースターの走行速度は、自分たちが当初考えていたことではなく別のことが大きく支配していることが後でわかり、ばつが悪い思いをしたのも思い出します。)

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1年ぶりに復活した竹のコースター

2019年9月17日

 まだまだ暑い日が続いております。以前も申し上げましたが、私は年間の半分程度は2.5 kmの距離を徒歩で通勤しております。通勤の途中のほとんどは、川沿いの土手、山のふもと、峠など自然の中を通ります。通勤の最後は大学内に入ってからの農学部の付属農場で仕上げです。歩いているといろいろなことを考えます。途中の風景のこと、その日にしなければならない仕事のこと、学生さんから報告を受けた実験結果のこと等々。

20190917-1.jpg画像1

 画像1は農場内なのですが、この画像、目標物がないと実際の大きさがわかりにくくないでしょうか?植物が草の程度の高さなのか、森のの高い木なのかわかりにくいですね。植物の高さを想像してみてください。大雑把に見ると、草木が相似形に近い形をしているから大きさがわかりにくいのかもしれませんね。

何はともあれ、徒歩通勤中は頭があいておりますのでいろいろなことを考えます。これによって脳が活性化されるとよいのですが、はたして。ただ、考える時間を取れていることはいろいろな意味で私にはよいようです。

20190917-23.jpgどんぐり

 理学部の建物に近づくと、大きなどんぐりの木があります。すでにどんぐりの実がついていました。画像を撮影した9/2時点ではまだ緑色でした。まだ光合成の真っただ中なのでしょうか。エネルギーが必要なときには光合成をしてエネルギーを蓄えているのでしょう。そのうちに茶色に色を変え、目立たなくなるようです。鳥などから実を守るためでしょうか。自然のしくみというのはすごいですね。この緑のどんぐりもこの記事がアップされる頃には茶色になっていることでしょう。

 最後に、画像2は画像1の別のカットです。この植物は高さが2, 3mありました。私の記憶では、今までこの場所で見たことがありません。ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也さんの作品のようでした。

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画像2

2019年9月4日

 小中学校は夏休みも終わり2学期が始まりましたね。大学はまだ夏季休業中。後期授業の開始は101日。とはいっても私たち大学教員はいろいろな業務で多忙な日々を送っております。

 822~29日は短期留学生受け入れプログラム「サイエンス・サマープログラム」を実施しました。今年も30名の定員に対して中国,韓国,台湾から60名弱の申し込みがありました。その中から選ばれた29名が来日しました。

 初日はオリエンテーション,歓迎会,研究室訪問を行いました。理学部長の私は英語,評議員の増本教授が中国語,副学部長の山中先生が韓国語でスピーチをしました。私も最初の挨拶と最後の締めくくりの挨拶だけは中国語と韓国語を使いました。とはいっても「こんにちは。」と「ありがとうございました。」程度ではありますが。それぞれの国の言葉で挨拶をするとその国から来た留学生から歓声があがります。このような国際交流の場では、簡単な挨拶だけでも先方の国の言葉を使うことは大切ですね。私の英語でのスピーチはたいへん苦手なのですが、海外からの訪問者がある場合は、なるべくその国の言葉の挨拶をにわか勉強して使うようにしています。そのことにより、その後の雰囲気が和やかになり、コミュニケーションがとりやすくなります。増本教授の中国語のスピーチや山中教授の韓国語のスピーチのときには、私の挨拶のときは比較にならないほどの反響がありました。とても立派なご挨拶でした。内容は私にはさっぱりわかりませんでしたが。

 研究室訪問では私の研究室にも何名かの中国からの留学生が来てくれました。大学院生が英語で研究内容や実験設備の説明をしてくれました。

 留学生は、数学、物理学、情報科学、化学、生物学、地球科学のプログラムを体験しました。物理学では山口市内の電波望遠鏡の見学、生物学と地球科学のプログラムは秋吉台で行いました。土曜日は萩への観光ツアーもありました。秋吉台では美祢青嶺高校、萩では萩高校の生徒さんが英語でガイドをしてくれました。

 8日間のプログラムでしたが参加者はとても満足してくれたようです。

20190823-1.JPG理学部国際・地域連携室長の内野教授が福岡空港で
参加者のお出迎え

20190903-02.JPG歓迎会

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電波望遠鏡の見学とその帰りには国宝瑠璃光寺五重塔へ

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地球科学と生物学のプログラムでは秋吉台へ

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秋吉台では美祢青嶺高校の生徒さんがガイドをしてくれました

 

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土曜日は萩観光

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萩では萩高校の生徒さんがガイドを務め、名物「瓦そば」を作りました

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研究室訪問では大学院生が実験設備の説明をしてくれました

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最後は参加者全員に修了証書授与

2019年8月23日

 先日は、山口県立山口高等学校(県立山高)の同窓会に出席しました。私自身、県立山高の卒業生ですので、毎年、同窓会には参加しておりますが、この度は、以下の理由で山口大学理学部長として出席しました。県立山高は来年で創立150周年を迎える古い歴史ある高校です。

 以前の学部長のつぶやきで紹介しましたが、今年は山口大学人文学部と理学部の前身である旧制山口高等学校が創立されて100周年にあたります。この旧制山口高校の歴史をさかのぼると1815年に創立された「山口講堂」に行きつきます。詳しくはこちらをご参照ください。歴史をさかのぼる途中に「山口中学(1870年)」というのがありますが、実は県立山高の創立がこれにあたり、2020年(来年)で150年になります。したがって、山口大学理学部と県立山高は歴史をさかのぼると同じ学校であった時代があるわけです。

 さらに、山口大学が創立された当初、理学部の前身の文理学部は旧制山口高校の校舎を引き継ぐ形でスタートしました。旧制山口高等学校は、実は、今現在の県立山高(山口市糸米)の場所にありました。山口大学が創立された後で、県立山高と山口大学が諸事情でキャンパスを入れ替えました。そのため、現在の県立山高の敷地内には、旧制山口高校の講堂(今現在は県立山高が「記念館」として使用)等の旧制山口高校所縁のものが残っております。

 そのような事情があり、県立山高の卒業生の方々にも、県立山高と旧制山口高等学校・山口大学理学部との関係を知っていただき、山口大学理学部にも親しみをもっていただきたいということで、理学部長であり県立山高の卒業生でもある私が宣伝隊として県立山高の同窓会に出席しました。

 当日はお時間をいただき、ステージ上で宣伝のスピーチをさせていただきました。当日は理学部の小田事務長(県立山高の卒業生)と理学部予算管理係の伊本係長(県立山高の卒業生)にも同行いただき、いっしょにステージに立っていただきました。特に年配の同窓生を中心に熱心に話を聞いていただきました。スピーチ終了後には県立山高同窓会の二井会長(元県知事)と県立山高の栗林校長から「山大理学部、県立山高、いっしょに盛り上げていきましょう。」というお言葉もいただきました。ステージの背景が県立山高「記念館」(旧制山口高校講堂)のイラストでしたので話の内容にぴったりでした。

 当日、会場内には、県立山高の敷地内の旧制山口高校所縁のものの写真パネルを掲示していただきました。同窓会に出席された方々は興味深く観覧していただきました。

20190823-1.JPG県立山高「記念館」(旧制山口高校講堂)のイラスト前でスピーチをしました。向かって左は小田事務長、右は伊本係長。3人とも県立山高の卒業生

20190823-2.JPG会場内には県立山高敷地に残る旧制山口高校所縁のものの写真パネルを掲示していただきました。

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会場のステージの背景にも同窓会記念グッズにも県立山高
「記念館」(旧制山口高校講堂)のイラスト