2020年2月26日

 以前の記事にも書きましたが私は休日に軽くジョギングをしています。心身の健康のためですが、どちらとかと言えば「心の健康のため」の方が理由としては強いかもしれません。走ったり歩いたりするときには頭は空いております。ゆっくりと考える時間が確保できます。いろいろなことを考えます。学生さんから報告された実験データ等についても考えます。かつて、別のところでジョギング中に考えた以下のことを披露しました。友人たちからは「職業病」とからかわれました。ジョギングは私にとってはストレス発散のよい機会になっています。

 休日のジョギング中に田植えの終わった田んぼを見て思いました。「この稲の配列は結構秩序的だけど適当に乱れていたり欠陥もあったりする。結晶の中の分子の配列秩序ってこんなもんだろうなあ。隣接する稲は明らかに同じ方向にずれて並んでいる。乱れが明らかに空間的な相関を持っている。」私の専門分野は高分子(長い鎖状分子)の構造形成です。高分子結晶では1本1本の高分子は螺旋構造になっています。液体状態ではランダムコイルと言われる構造をとっている高分子は結晶化する際に螺旋を巻きながらそれが秩序的に配列していきます。右巻きと左巻きが存在する螺旋分子もそれを区別しながら配列します。不思議と言えば不思議な現象ですが、当然、物理学の法則にしたがっています。研究のことを考えていると田んぼも考えるヒントになります。

 画像のような自然の植物のパターンについても、一見、無秩序のように見えますが、その中に秩序性がありそうにも見えてとても魅力的です。

 山口市内の市街地の真ん中に一の坂川という小さな川が流れています。その川の付近は風情があって静かでとてもよいところです。6月には蛍が乱舞することで有名です。かつて子どもとそれを見ていたら、蛍の光の点滅は蛍同士で位相が揃っていることに気づきました。不思議でした。でも、近くにいる同士は位相が揃っているのに、遠く離れると位相は揃わずばらばら。いったいどのくらいの距離まで位相をそろえるのだろうと真面目に動画をとって解析したくなったことがあります。実は、似たようなことが結晶中の分子の運動にもあるらしいことを示している実験結果があります。

 以上、職業病の症例です。また学生さんから「へんなオヤジ」扱いされます。(それがうれしくもありますが。)田んぼの稲の配列も蛍の光の点滅もドローンを使って撮影し、画像解析を組み合わせればできそうです。どなたかやってみませんか?

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