2020年度

2020年5月25日

 新型コロナウイルス感染拡大がどうにか落ち着きそうな雰囲気の中、山口大学でも徐々に平常時の授業形態に戻していく方向に舵をきりました。ただし、感染状況を見ながら、さらには周囲の様子を見ながら、段階的に徐々にという方針です。理学部では前期中は継続してオンライン講義を中心にすることになりました。私は、日夜対応に追われていた状況から解放されつつあり、ほっとしております。朝と夜の読書の時間も復活しました。
 最近、本屋さんの文庫本新刊コーナーでみつけた「ブルーネス」(著者:伊与原新,文春文庫)という小説を読みました。新しい概念の「津波監視システム」を開発する研究者の話です。とても面白いお話でした。「研究業界あるある」もたくさん出てきます。著者の伊与原 新(いよはら しん)さんは神戸大学理学部を卒業され、その後、東京大学の大学院で地球惑星科学を専攻されています。
20200525-01.jpg この小説の主人公(年齢設定はおそらく30-35歳?)は山口県美祢市出身になっていました。東都大学(もちろん実在はしません)の大学院で地球物理学を専攻したという設定です。子どものころから秋吉台や秋芳洞を身近に見ていたので、不思議な地形や景色が好きだったと書いてあります。主人公のモデルとなった方が実際に著者の知り合いにおられるのではないかと思いました。この主人公は、高校卒業後は地元の国立大学の理学部に進学したそうです。「そこに地球物理の研究室がなくて、構造地質学の研究室が活断層を扱っていたので、そこに入りました。その後、大学院では地震研に。」と主人公が言います。山口県には国立大学は本学しかありませんので、間違いなく山口大学理学部ですね。本学部には、残念ながら、確かに地球物理の研究室はありませんでした。地震は主に地球物理学という分野で取り扱います。この部分を読んだときに、確信に変わりました。モデルとなっている人物がおられる。おそらく今40歳後半くらいの方ではないでしょうか。
 このような間接的な形ではありますが、山口大学理学部が小説に登場するのはうれしいものですね。感謝です。小説自体も面白いので、是非、読んでみてください。主人公にお心当たりある方がおられましたら、是非、お知らせいただきたいを思います。

2020年5月11日

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、現在、山口大学の講義はすべてオンライン方式で行われております。理学部の授業もすべてオンラインで実施中です。一部の実験・実習の授業科目については実施できていないものもあります。
 山口県内の県立高校も5月24日まで休校となっており、高校生の皆さんも自宅待機中、不安感や閉塞感に押しつぶされそうな人がいるかもしれません。そのような状況の中で、山口大学理学部で地域の高校生のために何かできないかということで、広報委員長の坂口教授の発案で、オンライン出前講義を企画しました。当初は、大学のオンライン授業への対応で多忙な中、引き受けてくれる教員がいないのではないかと心配しておりましたが、若手の教員を中心に、手をあげてくれた教員が数名ありました。さらに、山口県の教育庁の協力もあり、4月30日(木)にオンライン出前講義を開催しました。
 オンライン配信の都合上、聴講の定員は100名としておりましたが、講義開始直後に100名に到達してしまいました。うれしい誤算でした。当日は、地元のテレビ局も取材に訪れ、夕方のローカルニュースでオンライン出前講義が紹介されました。
 当日は、生物学分野の小島助教、地球科学分野の太田教授、化学分野の綱島准教授がそれぞれの専門分野の話をしてくれました。当日は私も小島助教のカブトムシに関する話の最初だけ聴講させてもらいました。高校生が興味を持つようなお話でした。実際に講義終了後は高校生から多くの質問があったようです。
4月に入って理学部の講義室はほとんど使われておりません。たまに無人の講義室でオンライン授業の収録をしたり、ライブ中継をしたりしますが、人のいない講義室で無人の座席に向かって話をするとき、その物足りなさから、なんとも言えない寂しい気持ちになります。さらに話をするのがどうしても速くなり、予定よりも短い時間で終わります。日ごろは、学生の反応を見ながら(無言のコミュニケーションをとりながら)、理解が薄いかなと思った場合は繰り返して話すことを無意識にしていることに気づかされます。
 オンライン出前講義は好評でしたので、第二弾を5月中に開催する準備をしております。次回は、数理科学、宇宙物理学、情報科学の分野のお話を配信する予定です。このオンライン出前講義は今後も定期的に開催できたらと思います。

2020年4月20日

 新型コロナウイルスの感染拡大がなかなか止まりません。とても心配です。本学でも現在は学生の安全のため、さらには大学内での感染拡大を防ぐために対面授業を実施せず、遠隔授業のみ実施しています。全面休講となれば、単位を出せなくなることもあり、最悪のケースでは卒業に遅れが出るようなことも想定されます。私たち理学部スタッフはさまざまな工夫をして感染リスクを下げる対策をし、どうにか遠隔方式(主にWEB配信)で授業を実施しています。それでも理学部の場合、実験・実習など一部の授業科目にはどうしても遠隔授業では困難なものもあり、今後それをどのように実施するか、日夜、対策本部で検討しております。
 画像はまだ感染がそれほど拡大していない4月最初の時点での新学期の準備のものです。事務窓口で密集を避けるための対策とそのシミュレーションをしていました。

20200420-01.JPG4月上旬に実施した窓口での密集を避けるための対策シミュレーション

 ところがその後の状況の急変に対応し、今は学生が窓口に来ることは激減しています。問い合わせは電話やメールが基本としています。緊急事態宣言が全国に拡大した現在、今後の状況の変化に対応するために、理学部内に対策本部を作り、大学全体の対策本部と連携しながら、迅速に対応できるようにさまざまなことを想定して検討を続けています。会議も遠隔方式中心に移行しています。

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理学部対策本部で感染防止対策を検討。遠隔会議に移行。

 そのような状況の中、徒歩通勤途中でタンポポをみつけました。花壇では花がきれいに咲いています。自然はすでに春を迎えています。今年は今まで春をゆっくりと感じる機会がありませんでした。植物がしっかりと次の季節に向かっているのを見て、ここは、今一度落ち着いて考え、人間が自然の中で生きていることを再認識し、「学生が感染しない、学生同士で感染を拡大させない」を目指し、新型コロナウイルス感染拡大防止に取り組む必要があると思いました。

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2020年4月2日

 令和2年度の新学期を迎えました。私自身は理学部長2期目となりました。学部長のつぶやき、あまり役に立つ記事ではありませんが、今後も引き続き発信したいと思います。今後もご愛読のほどよろしくお願いいたします。

 さて、大学関係者の新学期はご想像の通り新入生を迎える準備で毎年慌ただしいのですが、今年はそれに加え、新型コロナウイルスの感染防止対策のため、例年以上に忙しい状況です。幸い、山口県内ではまだ感染者は少なく(記事を書いた4/2時点)、首都圏や関西圏などの大都市部とは状況が違いますが、今後どうなるかはまったくわかりません。そのような中、私たちも予定されている4/13()の授業開始に向け、さまざま対策を講じているところです。特に、新入生は県内のみならず、周辺県、さらには全国から転入してきます。今後、オリエンテーション等を開催しますが、事務窓口にも多くの学生が問い合わせ等に来ることが予想されます。対応する事務職員が感染の媒介となることだけは防ぐ必要がありますので、窓口のカウンターの換気、アルコール消毒、事務職員のマスク着用等々の徹底をして新入生を迎える準備をしています。

 さらに、鳥取県内の取組をニュースで知った何人かの発案で、学生さんが問い合わせに来る窓口カウンターに透明なシートでカーテンを作りました。朝早くから、急きょ事務職員、事務長、そして理学部長である私も協力しながらの作業でした。手間は同じということで、お隣の人文学部のカウンターもずうずうしくも押し入って強引に作業をしました。学生さんとの間に「距離」が生じるような雰囲気になるので少し申し訳ない気持ちはありますが、これも感染をなるべく防止し、早く終息させるためにはやむを得ないといったところでしょうか。早く通常通りに戻れることを祈っております。

20200402-1.JPG  早朝より総動員で作業をしました 

20200402-2.JPG     10分ほどで完成

20200402-3.jpg こんな感じで事務職員が働いています

20200402-4.jpgお隣の人文学部にも作業班が強引に進出し、
係長を巻き込んで作業完了