各教官の研究内容のやさしい解説
物理学分野

Department of Physics, Faculty of Science, Yamaguchi University

最終更新日: 2008年4月1日
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教授

原 純一郎 (はら じゅんいちろう)  専門:物性理論物理学 出身 山口県

 液体や固体を冷やしていくと、例えば、水が凍って氷になつたり、また同じ固体でも磁石の性質を示し出したりと、液体や固体の中の分子や電子の行動様式は温度によってずいぶん違います。様々な環境のもとでの(特に低温)分子や電子の行動に興味を持って理論的に研究しています。しかし、あまりに小さくて目に見えない。それで仕方なくたたいてみたり、ゆすってみたり、ある時はわざととても狭い場所に分子や電子を閉じ込めてみたり、ともかく外からつついては分子や電子の反応を見て(私は理論屋なのでまずは紙の上で計算しては分子や電子の動きを想像して)楽しんでいます。

増山博行(ましやま ひろゆき) 専門:結晶物性学、強誘電体物理学 出身 山口県

 物質の状態は、温度や圧力などの外的条件で大きく異なります。例えば水は0℃以下の温度では氷ですが、一口に氷といっても、温度や圧力によって8つもの異なる構造(相)をとります。一般に結晶の電気的・機械的性質は構造に左右されます。異なる構造へ「相転移」する時は物質の性質に顕著な異常が現れたり、外力に対して敏感に応答したりすることがあり、電子材料やセンサーとして応用する際には重要なファクターとなります。そこで、こうした物質の構造相転移の性質やメカニズムを研究しています。

繁岡 透 (しげおか とおる)  専門:磁性物理学、希土類化合物 出身 大阪府

希土類化合物単結晶作製装置
 希土類化合物の磁性に関する研究を行っております。主に磁気的測定、電気的測定、熱的測定やX線回折、中性子回折などの実験的な手法を用いて研究しております。

白石 清 (しらいし きよし)  専門:素粒子論的宇宙論、素粒子論的重力理論 出身 東京都

 今年の卒研は,「ブラックホールによる散乱問題」なんてのを是非やってもらいたいと思ってます。まあなんでもいいんですが。

 ぼくの研究はというと最近は(2+1)次元の自己重力系についてあれこれやってます。(3+1)次元は難しいもので・・・(笑)

 ぼくは,頭悪いので,物性とかむずかしいことはさっぱりわからなくて,それで単純な,重力とか素粒子とかの理論的な研究をしてます。物性と違って,めちゃくちゃ簡単なモデルばかり扱いますので,ぼくのように頭の悪い人はぜひうちの研究室におこしください。(ただ簡単な算数と初歩の英語はできたほうがいいな。(!))

朝日孝尚(あさひ たかなお)  専門:誘電体物理学  出身 京都府

 水は温度を上げると水蒸気になり,下げると氷になりますが,氷といっても一種類ではなく温度と圧力によって10種類くらいの構造をとることが知られています。このように絶縁体(誘電体)には温度,圧力,電界などの条件によって構造が変化するものがたくさんあります。私はX線回折,誘電率の測定,比熱の測定などの実験手段を使って,どのように構造が変化するかを調べています。そして,そのことによって,構造変化の原因を明かにしたいと思っています。

准教授

芦田正巳(あしだ まさみ)  専門:低温物理学

 超伝導や超流動の研究をしています。金属をどんどん冷やしていって,零下二百数十度くらいにすると, 急に電気抵抗が零になり, 一度流れ始めた電流はいつまでも流れ続けることができます。これが超伝導と言われる現象です。超伝導電磁石やリニアモーターカーのことは, どこかで聞いたことがあるでしょう?

 超流動の方は金属ではなくヘリウムを冷やしていきます。ヘリウムというのは飛行船や風船などの中に入っているガスですね。このヘリウムを冷やすと零下二百七十度近くで液体になります。さらにもう少し冷やすと急に粘り気が無くなり,全く抵抗無しに, とっても狭い隙間でもすいすいと流れることができるようになります。これが超流動と言われる現象です。私は主にヘリウムの同位元素のヘリウム3の超流動について理論的に研究しています。


笠野裕修(かさの ひろのぶ)  専門:誘電体物理学、結晶物理学 出身 大阪府

 誘電体(絶縁体)における相転移(結晶内の原子や分子の相対的な配置が、温度や圧力の変化に伴い変わるような現象)について、エックス線や中性子線の回折現象(ブラッグの法則)を用いて、相転移機構の解明を目指しています。

野崎浩二(のざき こうじ)  専門:結晶物性学、材料物性学、長鎖分子の物理学 出身 山口県

長鎖分子の層状結晶構造

 長鎖分子、それは意外と身近に存在している分子です。石油、動物性・植物性油脂など天然に存在するもの、”ろうそく”のろう、自動車のワックス、スキーのワックス、化粧品、整髪料、また、ポリエチレンに代表される高分子材料を構成する分子です。さらに、生体内では2分子膜として”細胞膜”などの生体膜を形成し、重要な機能を発現しています。

 このような身近な長鎖分子の固体材料としての構造や物理的性質(物性)等の基礎的なことを物理学的な観点で研究しております。固体材料の機能(特に機械的機能、電子的性質、・・・)はその構造に依存します。実際にどのように影響しているかを突き止めるのも研究の目的とします。



藤澤健太(ふじさわ けんた)  専門:宇宙物理学 出身 大分県

 宇宙を観測的に研究しています。というと、望遠鏡で夜空を見上げている、と想像されそうですね。この研究室では、日本で4番目の大きさの「山口32m電波望遠鏡」を使って宇宙の天体が出す電波を観測します。

 電波を観測すると、可視光線では見えない宇宙の姿が見えてきます。例えば、銀河の中心部から噴出する高速なプラズマジェットや、星が誕生しかかっているガス雲などです。どうしてジェットが出るのか、星はどのようにしてガスの雲から誕生するのか、といったことを研究します。ちょっと違う分野では、惑星探査機の正確な位置を測定することで探査機を惑星まで送り届ける、といった研究も行っています。

 電波望遠鏡という大型装置を使うためには、観測装置自体の研究も欠かせません。装置の特性を調べ、どうすれば最高の性能を発揮できるか、という研究も行っています。そして大学の中にも小型の電波望遠鏡を「自作」中です。



助教

輪島清昭(わじま きよあき) 専門:宇宙物理学 出身 東京都
平成19年4月に着任しました。藤沢准教授とともに電波天文の研究を行います。韓国の研究グループとの共同研究も行う予定です。
藤原哲也(ふじわら てつや)  専門:磁性体物理学 出身 ?
平成18年4月に着任しました。磁性体における相転移について、極低温、高圧下の振る舞いを中心に、繁岡教授のグループで研究します。