2015年度

[2016/3/21]ワークショップ開催

「Yamaguchi Workshop on Computational Network Biology」

イベント詳細

日時

2016年03月21日
15時00分 から 18時10分 まで

場所

理学部11番教室

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理学部附属生命パスウェイ解析センターの主催で、細胞モデリングの形式的手法の研究を中心としたワークショップを行います。生命現象をネットワークとして捉え、その制御やモデリングを情報科学や数学的な切り口から理解しようとするものです。

本ワークショップでは、海外より2名の研究者を招き、また他大学からの研究者、学生報告も含めて、8件の講演を行います。生物系・情報系の研究者だけでなく、多くの方の参加をお待ちしています。

 

事前申込:不要
参加費:  無料

 

【招待講演】

13:05 - 13:40 Dr. Monika Heiner (GERMANY)

「Analysis and repair of whole genome bacterial metabolic models for synthetic biology」


13:40 - 15:15 Ms. Pauline Traynard (FRANCE)

「Logical model of the mammalian cell cycle analyzed with model-checking」

 

In this workshop (sponsored by Biopathway Analysis Center, Faculty of Science), our guest speakers will introduce their methods to efficiently design computational models of complex biological circuits. We'll have two invited talks, four session talks and two student talks in the workshop.
We are looking forward to your visit even if you are not a biologist or an informatician.

The day & time: March 21, 2016
Place: Lecture room No.11 in faculty of science
Registration: Not Required
Admission: Free


Program (Invited talks):

13:05 - 13:40 Dr. Monika Heiner (GERMANY)

「Analysis and repair of whole genome bacterial metabolic models for synthetic biology」

13:40 - 15:15 Ms. Pauline Traynard (FRANCE)

「Logical model of the mammalian cell cycle analyzed with model-checking」



*You can check the detail information of all talks and schedule with the attached file (↑)

or following URL:http://genome.ib.sci.yamaguchi-u.ac.jp/YWCNB/

Information operator:
Manabu Sugii (Faculty of Global science studies) e-mail : manabu@yamaguchi-u.ac.jp
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このイベントの詳細情報...

[2016/3/8]第12回理学部講演会

「リズム」と「かたち」の織りなす世界-大腸菌のパターン形成を通して(櫻井建成:千葉大学)

イベント詳細

日時

2016年03月15日
10時20分 から 11時50分 まで

場所

理学部第1セミナー室

連絡先名称

岩楯好昭

連絡先電話番号

5760

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題目:      「リズム」と「かたち」の織りなす世界-大腸菌のパターン形成を通して-

 

講演者:  櫻井建成 氏(千葉大学大学院 理学研究科 物理学コース・准教授)

 

要旨:

生物界には様々な秩序(リズムやかたち)が見られます。例えば、心臓のリズミカルな動き[1]やキリンのまだら[2]などは良く知られた例です。これらの秩序を理解するため、生物学、化学、数学、物理学、情報科学など様々な分野を融合した研究が進められています。たとえば、生物の情報処理で最も重要なものの1つである神経興奮伝導(秩序の伝搬)の理解には、生物学手法、生理学的手法、熱力学的手法、数学的手法など用いられています[3]。また化学分野では、Belousov-Zhabotinsky(BZ)反応におけるパターン形成と神経興奮伝導の類似性が議論されています[4]。そこでは、リズムとかたちをキーワードに豊かな学問が形成されてきました。さて本セミナーでは、大腸菌の示すマクロなパターン形成における過去の実験結果[5]の追試と我々の最近の実験結果を紹介し、リズムとかたちをキーワードに生物現象を理解するためのアプローチについて議論したい。

 

 

[1] http://thevirtualheart.org/centerpage1.html.

[2] キリンの斑論争と寺田寅彦、松下 貢 編、岩波書店、2014年.

[3] Alan Lloyd Hodgkin & Andrew Huxley、1963年ノーベル生理学・医学賞

[4] 非平衡系の科学〈3〉反応・拡散系のダイナミクス、三池秀敏、森義人、山口智彦 著、講談社、1997年.

[5] E.O. Budrene & H.C. Berg, Nature 349,630-633(1995).

[2016/2/23] 第4回 山口大学学術資産継承事業成果展「宝山の一角」

理学部地球科学 標本室の標本が出展されます

イベント詳細

日時

2016年02月27日 00時00分 から
2016年04月22日 00時00分

場所

山口大学埋蔵文化財資料館

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本年の山口大学学術資産継承事業成果展「宝山の一角」は,明治維新にちなんだ展示が行われます。その方針にもとづいて,理学部地球科学標本室から下記のような内容で出品いたします.多くの方のご観覧をお願いいたします.

 

期間:2016年2月27日(土)~4月22日(金)

場所:山口大学埋蔵文化財資料館

「明治維新期の鉱山開発:井上馨と萩出身の3人の実業家」

明治維新期,日本の産業の近代化は鉱山開発に始まり,明治政府はこれをもとに各種産業を育成しました.この時,政府の要職を歴任していた井上(いのうえ)馨(かおる)と深い交流のあった萩出身の実業家,藤田伝三郎・久原房之介・鮎川義介は,鉱山開発を基礎に,明治から大正~昭和初期にかけて,今日の企業グループに連なる財閥あるいはコンツェルンを築きました.この成果展では,彼らが経営基盤とした秋田県の小坂鉱山や茨城県の日立鉱山などの資料を中心に展示し,どのような鉱石を相手に取り組んだか,足跡をたどります.

[2016/1/13] 第10回理学部講演会

はばたけ山口から世界へ 科学のフロンティアを求めて(村上勝彦:ペンシルバニア州立大学)

イベント詳細

日時

2016年01月13日
16時10分 から 17時40分 まで

場所

メディア講義室

連絡先名称

医学系研究科・村藤俊宏

連絡先電話番号

5738

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タイトル: 『はばたけ山口から世界へ 科学のフロンティアを求めて』

 

講師:    村上勝彦 先生(ペンシルバニア州立大学・教授)

 

概要:

私は、山口大学で学んだ後、現在、ペンシルバニア州立大学の生化学-分子生物学部で、学生に講義をする傍ら、自分の研究グループを率いてRNA転写酵素、RNA polymeraseの機能、構造解析の研究をしています。山口大学入学からこれまでの自分の歩んできた道のりをお話することで、在校生の諸君の今後の進路の参考になればと思います。アメリカの大学で学ぶ学生や、また実際に日本からペンシルバニア州立大学に留学している学生の生活も紹介し、将来海外留学をめざしている学生諸君へのアドバイスもしたいと思います。

 

【講師略歴】

1992年に山口大学理学部化学科卒業。1994年に山口大学大学院理学研究科修士課程修了後、総合研究大学院大学(国立遺伝学研究所)で学位を取り、1998年からアメリカで研究を続けて、2015年にペンシルバニア州立大学の教授(生化学分子生物学部)に就任。

専門は、Structural and Mechanistic Enzymology of Prokaryotic RNA Polymerases。

http://www.bmb.psu.edu/faculty/murakami/murakami.html

 

主催:  キャリアパス形成支援室

協力:  山口大学理学部・山口大学総合科学実験センター・

研究推進体「ライフサイエンスに貢献する先端的な計測・分析機器の実現に向けた基盤技術の創出」企画委員会

 

村上先生のご研究に興味のある方は、は翌1月14日の10:30から、農学部の主催により大学会館で行われる講演会に是非ご参加ください。詳しくは、下のポスターをご覧ください。

[2015/12/22] 第9回理学部講演会

Notch-Deltaシグナルが生み出す遺伝子発現パターンを介したマウス組織発生(大久保佑亮:国立医薬品食品衛生研究所)

イベント詳細

日時

2015年12月22日
17時50分 から 19時20分 まで

場所

22番講義室

連絡先名称

原裕貴

連絡先電話番号

5710,5614

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題目:    Notch-Deltaシグナルが生み出す

遺伝子発現パターンを介したマウス組織発生

 

講演者:  大久保 佑亮(国立医薬品食品衛生研究所 毒性部 主任研究官)

 

内容:

細胞間で直接相互作用をするNotch-Deltaシグナルは遺伝病やがんの原因シグナルとして知られ、さらに神経幹細胞や腸管上皮幹細胞などの各組織幹細胞の増殖と分化を制御する生体の恒常性に密接に関わるシグナル伝達です。その他の重要な役割として、胚発生において隣接細胞間で特徴的な遺伝子発現パターンを示し、様々な組織発生を制御することが知られています。本セミナーではマウス組織発生に着目し、まず、脊椎動物の繰り返し構造の基になる体節形成における遺伝子発現を細胞間で同調させる機構に関して、発生工学的手法と数理モデルを用いたシミュレーションを用い、Notch-Deltaシグナルの新たな制御経路を明らかにしたことを(Okubo et al., Nat. Commun.)、次に、隣接細胞間でゴマ塩状の遺伝子発現パターンを形成する末梢神経形成において、一般にはリガンドDeltaから受容体Notchへの一方向性のシグナル伝達とされているNotch-DeltaシグナルにDeltaを受容体とした逆方向のシグナル伝達が存在すること、そして双方向性のNotch-Deltaシグナルが協調して細胞増殖や分化を適切に制御すること(未発表)を紹介します。

[2015/12/02] 第8回理学部講演会

有機合成化学に関する講演会(T. Punniyamurthy教授:Indian Institute of Technology Guwahati)

イベント詳細

日時

2015年12月02日
14時00分 から 15時00分 まで

場所

11番講義室

連絡先名称

村藤俊宏

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講演者:  T. Punniyamurthy教授 (Indian Institute of Technology Guwahati)

 

内容:      C-H Functionalization and their application for the construction

of medicinally significant heterocycles

 

詳細はこちら

[2015/11/19] 第7回理学部講演会

メタンハイドレート体験実習(森田澄人氏:産総研)

イベント詳細

日時

2015年11月19日
16時10分 から 17時40分 まで

場所

第21講義室

連絡先名称

宮田雄一郎

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講演者:  森田 澄人 氏(産総研 燃料資源地質研究グループ長)

 

内容:      日本周辺の陸棚斜面などの分布するメタンハイドレートについて理解を

深めます。実際にメタンハイドレートに触れるとともに、燃焼実験を行いながらその性質を体感し、将来への利用などを考えていただきます。

[2015/10/28] Adobe 画像処理セミナーを開催

「画像不正と疑われないための画像処理」(エルピクセル株式会社技術アドバイザー:湖城 恵 氏)

イベント詳細

日時

2015年10月28日
15時00分 から 16時00分 まで

場所

理学部22番教室

連絡先名称

祐村先生(生物学分野)

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講師:湖城 恵 氏 (エルピクセル株式会社技術アドバイザー)

 

昨年の小保方事件以来,学術誌などに投稿する画像の取り扱いについて,研究者ごとで異なった基準でいる可能性が指摘されています。自分では大丈夫と思っている画像の変更,改変も実は不正と疑われてしまうかもしれません。また,適切な画像処理をしないと,正確な情報を失ってしまうかもしれません。

今回,アドビシステムの協力のもとセミナーを開催することになりましたので,ぜひご参加いただけると幸いです。

 

 

 

[2015/10/18] サイエンスワールド2015

おいでませ! ハートときめくサイエンス

イベント詳細

日時

2015年10月18日
10時00分 から 17時30分 まで

場所

第2学生食堂「きらら」・大学会館

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[2015/9/2] 第6回理学部講演会

マイクロナノ凹凸構造によるアクチン細胞骨格の制御を通じた細胞機能操作(三好洋美氏:理化学研究所)

イベント詳細

日時

2015年09月02日
10時20分 から 11時50分 まで

場所

理学部第13講義室

連絡先名称

岩楯好昭

連絡先電話番号

5760

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【題目】

マイクロナノ凹凸構造によるアクチン細胞骨格の制御を通じた細胞機能操作

【講演者】

三好洋美 氏(理化学研究所 先端光学素子開発チーム・研究員)

【概要】

細胞の移動運動、増殖、分化は、生体組織の形成、維持、再生において重要な細胞プロセスである。アクチン細胞骨格は、細胞運動の駆動力源を構成する分子としてよく知られている。加えて近年、アクチン細胞骨格が、細胞増殖、分化をはじめとした細胞の運命決定において細胞内シグナル伝達の幹線を担うという報告が相次いでなされている。そのため、アクチン細胞骨格を制御することにより、細胞移動運動、増殖、分化を複合的に操作可能なことが期待される。本セミナーでは、マイクロナノ凹凸構造によるアクチン細胞骨格の制御を通じた細胞機能操作について紹介する。

[2015/8/26] 第5回理学部講演会

西シベリア・チャニー湖河口域における食物網内の寄生虫のリンク(鹿野秀一准教授:東北大学)

イベント詳細

日時

2015年08月26日
15時00分 から 16時00分 まで

場所

理学部第3共用セミナー室

連絡先名称

宮川 勇

連絡先電話番号

5716

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【題目】

西シベリア・チャニー湖河口域における食物網内の寄生虫のリンク

【講演者】

鹿野秀一 氏(東北大学・東北アジア研究センター・准教授)

【概要】

食物網構造の研究には、餌資源とその消費者の関係を明らかにするために、炭素・窒素安定同位体比の変化(分別)による解析方法が多く使われている。しかし、食物網の研究には、ほとんどの場合寄生者は含まれていなかったが、近年実際の食物網に寄生者を組み込むことの重要性が指摘され始めている(Lafferty et al. 2008)。寄生者が宿主のどの部分を資源としているか安定同位体比を用いて解析した研究例は多くなく、寄生者と宿主の間の安定同位体比の分別が、食物連鎖のような一定方向の分別をしておらず、それぞれの寄生者?宿主関係ごとに異なることが報告されている(Deudero et al. 2002)。また、ある寄生者は生活環の中で自由生活を行う幼生ステージを持ち、自由生活幼生自体が他の捕食者の餌資源となり、食物網の中でもう一つのリンクを形成される可能性がある(Thieltges et al. 2008)。

今回は、西シベリアのチャニー湖沼群に流入する河川の河口域において、(1)植物プランクトンや藻類から魚類までの生物の炭素・窒素安定同位体比の分析から食物網構造を描くことと、(2)様々な寄生虫の安定同位体比を分析することにより、寄生虫が宿主に対してどのような分別をするかを食物網に組み込むことと、(3)巻き貝を中間宿主とする吸虫類寄生虫から放出されるセルカリア(自由生活形の幼生)の放出量と他の動物による潜在的な摂食量を測定することにより、食物網における寄生者の餌資源としての摂食リンクを推定する試みについて紹介する。

[2015/7/17] 第4回理学部講演会

山口機器分析機器研究会第84回学術講演会の開催

イベント詳細

日時

2015年08月05日
14時30分 から 16時00分 まで

場所

理学部第15番教室

連絡先名称

理工学研究科 安達健太

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山口機器分析研究会では、以下の内容で第84回学術講演会を開催いたします。

多数ご参加いただきますよう、宜しくお願い申しあげます。

【講演タイトル】

「磁気分析科学の新潮流:分離・検出法における磁場の利用」

【講演者】

渡會 仁 先生(大阪大学名誉教授)

【概要】

分析科学は、様々な外場を利用して分離法や検出法を開発してきた。磁場の利用も古くから研究されてきたが、近年、新たな利用例が報告されている。
一つは、磁気勾配による磁気泳動法であり、もう一つは、磁気光学効果の利用である。さらに、最近の種々の磁性微粒子の普及により、応用の幅も広がりつつある。
従来の磁気共鳴法とは異なる原理を分析法に利用しようとする幾つかの研究について紹介したい。
具体的には、「磁場を用いる微粒子の連続分離法」「磁気力による微粒子相互作用の評価」「ファラデー効果を利用する磁気イメージング」「磁気プラズモン効果の利用」等について、最近の研究例を紹介する。

 

Magnetophoresis and Electromagnetophoresis of Microparticles in Liquids.
H. Watarai et al. Anal. Bioanal. Chem. 2004, 387, 1693-1699.


Total Internal Reflection Magneto-optical Detection of Dysprosium(III) Ions Adsorbed at LiquidLiquid Interface

H. Watarai et al. Chem. Lett. 2014, 43, 1651-1652


Zero-velocity magnetophoretic method for the determination of particle magnetic susceptibility

H. Watarai et al. Anal. Sci. 2014, 30, 745-749.



主催:山口機器分析研究会
共催:山口大学研究推進体「先端的な計測・分析機器基盤技術の創出」準備委員会
協賛:日本分析化学会中国四国支部
後援:山口大学理学部・山口大学総合科学実験センター

[2015/7/1] 第3回理学部講演会

水を感じて伸びる根の仕組みとその乾燥回避における意義(宮沢豊教授:山形大学理学部)

イベント詳細

日時

2015年07月01日
17時50分 から 19時20分 まで

場所

理・第22講義室

連絡先名称

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タイトル:水を感じて伸びる根の仕組みとその乾燥回避における意義

講演者: 宮沢 豊(山形大学理学部生物学科 教授)

 

動物と異なり、移動能を持たない植物は不断に変化する周囲の環境に対して独自の適応機構を進化させてきました。この適応機構の一つに屈性があります。屈性は、方向性のある刺激に対して、植物の器官が刺激の方向に応じた屈曲を示す応答で、植物は光、重力などに応答して、光屈性や重力屈性を示します。水分屈性は、主要な吸水器官である根が、水分勾配に対して水分量の多い空間へ屈曲する応答で、植物の環境回避に重要な役割を持っていると考えられます。我々は、水分屈性発現の分子機構を明らかにするために、生理学的解析を進めるとともに分子遺伝学的解析を進めました。その結果、世界で初めて水分屈性制御遺伝子としてMIZU-KUSSEI1 (MIZ1) を同定しました。MIZ1は陸上植物特異的な遺伝子をコードしていました。本講演では、これまでに明らかになった水分屈性発現の分子機構を概説するとともに、水分屈性と他の環境応答との相互作用に関して現段階の知見を紹介し、水分屈性の生物学的意義に関して考察したいと思います。

 

※植物を用いた宇宙実験のお話もして頂けると思います。

[2015/6/19] 第2回理学部講演会

単分子磁石の機能向上を目指した分子設計(加藤恵一助教:東北大学大学院理学研究科)

イベント詳細

日時

2015年06月19日
16時00分 から 17時00分 まで

場所

理学部11番教室

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題目:  単分子磁石の機能向上を目指した分子設計

講演者: 東北大学大学院理学研究科・JST CREST 助教 加藤恵一

 

2003年に石川らによって初の希土類単分子磁石(Single-Molecule Magnet)フタロシアニン(Pc)2層積層型Tb錯体 TBA[TbPc2]が報告された[1]。この分子の特徴は、縮重したTb(III)の基底多重項が上下からサンドイッチした2枚のフタロシアニンの強い配位子場により分裂し、基底状態と第一励起状態間のエネルギー差(=活性化障壁エネルギー)が400 cm-1に達し、約50 KでSMM特有の遅い磁化緩和現象(スピンの反転速度が数ミリ秒オーダーとなる)を示す。しかしながら、磁気ヒステリシスは2 K程度の低温でしか観測されない。

我々は先行研究として、分子配列の異なるTbPc2の構造と磁気特性を比較した。その結果、TbPc2が二次元的に弱く相互作用している系では磁気ヒステリシスは1.8 Kでも観測されなかった。ところが、斜め一次元に配列した系は1.8 K程度で磁気ヒステリシスが観測された。因みに、分子間相互作用の影響を取り除いたTbPc2孤立分子で

は、1.8 K程度で磁気ヒステリシスが観測される。これは、分子間磁気相互作用が磁気特性に影響を及ぼしていると考えられた。

そこで、我々は分子配列を考慮した分子設計を行い、TbPc2の片方のPcをNc(ナフタロシアニン)に変えたTbNcPcを合成した[2]。 単結晶構造解析の結果、Pc部位とNc部位が交互に積層した一次元カラム構造となっており、カラム間には拡張したベンゼン環同士のπ-π相互作用が存在する。磁気測定の結果、一次元に配列させた系(1)に

おいて20 K程度の高温でも磁気ヒステリシスを観測した。一方、分子間相互作用の影響を取り除いたTbNcPc孤立分子(2)は、1.8 K程度でのみ磁気ヒステリシスが観測された。1.8 Kでの磁化緩和時間(τ)を比べたところ、1は2に比べて約5桁遅くなっていることから、一次元鎖内でのTb間磁気相互作用が磁化緩和時間(τ)に影響を及ぼしていることが考えられる。このように、Tb-Pc系積層型SMMに分子間相互作用を上手く取り入れることで、低温での磁気特性が劇的に変わることがわかってきた。

 

[1] N. Ishikawa, et al. J. Am. Chem. Soc., 2003, 125, 8694.

[2] T. Komeda, H. Isshiki, J. Liu, K. Katoh, M. Shirakata, B. K. Breedlove, M. Yamashita, ACS Nano, 2013, 7, 1092.

[2015/5/8] 平成26年度物理アドバンストプログラム発表会

イベント詳細

日時

2015年05月08日
18時00分 から 19時00分 まで

場所

理学部22番講義室

連絡先名称

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山口市香山公園「うぐいす張りの石畳」のメカニズム解明

  • 日時      平成27年5月8日(金:水曜授業日) 18:00-19:00
  • 発表者    物理・情報科学科2・3年

小島 佑太・那波 雄平・濱元 一平・岡村 拓海・谷 和真

 







←ポスターはこちら

 

 

※研究室の学生、他学科の教員・学生の皆さん、外部の方々も、
どなたでもご参加いただけます。

[2015/4/11] 博士学位論文公聴会を開催

イベント詳細

日時

2015年04月11日
15時00分 から 16時00分 まで

場所

理学部第22講義室

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博士学位論文公聴会を開催します。

多数、御来聴いただきますようご案内致します。


研究科: 理工学研究科
専攻名: 自然科学基盤系専攻(システム情報科学分野)
氏名:   垣内田 翔子

学位論文題目:

脚関節間シナジーの視点で探るヒトとニホンザルの二足歩行制御戦略
(Basic strategy of bipedal walking of human and
Japanese macaques from the view point of joint synergy)

[2015/6/19] 第1回理学部講演会

マイクロ流体デバイスと無細胞再構築系の組み合わせによる細胞核のサイズ制御の解析

イベント詳細

日時

2015年06月19日
16時30分 から 17時30分 まで

場所

理学部22番講義室

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タイトル:マイクロ流体デバイスと無細胞再構築系の組み合わせによる細胞核のサイズ制御の解析


講師:山口大学大学院医学系研究科応用分子生命科学系専攻(生物・化学科)

助教(未来を拓く地方協奏プラットフォーム・コンソーシアム助教)

原 裕貴


概要:細胞核のサイズは常に一定ではなく、発生段階や細胞の種類により大きく異なっている。この核のサイズは細胞全体のサイズと共に、核周囲の細胞内空間のサイズと高い相関関係があることが古くから知られていた。今回、アフリカツメガエル卵抽出液の無細胞再構築系とマイクロ流体工学の技術を組み合わせることで、核のサイズの増大が周囲の空間情報により制御されるメカニズムを初めて明らかにした。マイクロ流体工学の技術により核周囲の空間を人為的に操作することで、その空間のサイズに依存して核サイズの増大速度が変化する定量的な特徴を発見した。核周囲の空間が制限されることで、周囲に形成される微小管の構造体が十分に拡大出来ず、核の構成材料である膜成分の核への供給に影響を及ぼす。この制御メカニズムにより、細胞内の核の位置のような細胞内の空間情報を“感知”し、細胞は核の成長速度を制御することが示唆される。


[参考文献] Yuki Hara & Christoph A. Merten, Dynein-based accumulation of mem branes regulates nuclear expansion in egg extracts. Dev. Cell, 33, 562?575 (2015)

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