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2010年度

第1回理学部講演会

第1回理学部講演会

7月7日(水)18時から1時間半にわたって、今年度の第1回理学部講演会が開催されました。
今回の講演会は、平成21年度理学部ハイライト研究として認定された、数理科学分野 廣澤史彦准教授、物理科学分野 輪島清昭助教、生命物質化学分野 村藤俊宏教授、そして地球科学分野 永尾隆志准教授の4人の教員が、研究成果を報告されました。
日程の都合で6月30日に発表された、地球科学分野 大和田正明教授・鎌田祥仁准教授も含め、専門外の人にも理解しやすい形で講演され、参加者した教職 員・学生・院生(32人)は、非常に貴重な研究成果が得られていることを確認しました。理学部の顔として、研究が今後もさらに発展することを期待します。

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大和田先生

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廣澤先生

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輪島先生

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村藤先生

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永尾先生

第2回理学部講演会

ガウス写像の幾何学
第2回理学部講演会

講演会の様子

『渦鞭毛藻類の多様性研究の多様な展開』

北海道大学大学院理学研究院教授 堀口 健雄 先生

2010年7月28日に、山口大学理学部第22講義室において、北海道大学大学院理学研究院教授の堀口 健雄先生による講演『渦鞭毛藻類の多様性研究の多様な展開』が行われました。
渦鞭毛藻類は赤潮の原因になる原生生物であることが知られていますが、多様な生存戦略をもっていることは驚きでした。形態による分類をはじめ、近年の分 子系統解析によって明らかとなった、渦鞭毛藻類の海水から淡水環境への適応や進化に関する研究についてご紹介をいただきました。当日は50名を超える参加 者が集まり、熱心な質疑応答が行われました。

地球圏システム科学科に関係した表彰2件

宮田雄一郎教授が日本地質学会論文賞を受賞

理工学研究科地球科学分野の宮田雄一郎教授が 日本地質学会論文賞を受賞され9月18日~20日に富山大学で開催される第117年学術大会で表彰されることとなりました。論文賞は昨年1年間に地質学雑 誌に掲載された全ての論文の中から特に高い評価が与えられた論文に対して贈られるもので、今年度は2件が選ばれております。論文タイトルは「中新統田辺層 群に見られる泥ダイアピル類の貫入構造」です。

日本地質学会が山口県を学会表彰

日本地質学会では、本年度の学会表彰が山口県(代表者:山口県知事 二井関成)に与えられ、9月18日~20日に富山大学で開催される第117年学術大 会で表彰されることとなりました。表彰事由は、「阿武火山群の火山灰層の保存と観察施設建設」であり、萩市と阿武町との境界の道路工事において露出した学 問的に貴重な阿武単成火山群の噴出物の地層を山口県の英断により駐車場と屋根つきの見学施設として残されることとなったことに対するもので、地質学や火山 学の発展や地域の活性化に果たした貢献が高く評価されたものです。
表彰に至るまでには、理工学研究科地球科学分野永尾隆志准教授を始めとする多くの研究者の支援がありました。すでに発刊しました「山口ネイチャリングマップー萩・阿武」にも露頭の場所は記されております。是非とも現地で当時の火山活動の激しさを感じてみてください。また露頭の剥ぎ取り標本は理学部1号館2階に展示してあります。

「山口大学理学部の岩石・鉱物標本がやってきた,魅惑の岩石・鉱物の世界」

「山口大学理学部の岩石・鉱物標本がやってきた,魅惑の岩石・鉱物の世界」

展示の様子

下関市豊田町「豊田ホタルの里ミュージアム」 において,平成 22年度テーマ展として開催されていた「山口大学理学部の岩石・鉱物標本がやってきた,魅惑の岩石・鉱物の世界」がこのほど終了しました.このテーマ展 は,同ミュージアムが主催して7月21日から9月5日まで開かれていたもので,地球科学標本室の標本を中心に,現在登録作業中の南極岩石標本を含む鉱物・ 岩石60点が展示されました.開催にあたっては,昨年行われた埋蔵文化財資料館での企画展をもとに,博物館連携事業の一環として理学部が協力しました.
期間中の入場者数は概数約3500人.8月15日には特別講演会「資源について考える」(講師:加納 隆)が行われ,お盆の休日にもかかわらず約30名の聴衆がありました.

 

第3回理学部講演会

平成22年度理学部ハイライト研究成果報告会

統合臨床オミックスデータベース(iCOD)と,ゲノム疫学による生活習慣病の予防

9月10日(金)11時からの1時間、今年度の第3回理学部講演会が開催されました。
今回は東京医科歯科大学の水島洋教授を講師としてお迎えし、バイオインフォマティクス及びゲノム疫学に関する講演を行っていただきました。近年、ゲノム 解析技術は急速に進歩し、大量のゲノム情報を短時間で取得できるようになってきています。その一方、大量のゲノム情報を扱うための情報処理技術の開発が必 要となっていることが紹介されました。また、遺伝因子(体質)と環境因子(食生活など)の組合せによる疾患傾向の研究成果の紹介も行われました。この研究 に関し、明治時代に山口県周防大島町からハワイに移民した人たちが多くおり、その子孫の人々を調査することで新たな知見を得るプロジェクトの紹介もなされ ました。
講演会に参加した教職員・学生・院生は22名でした。また、講演終了後は活発な質疑応答も行われました。

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講演の様子(1)

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講演の様子(2)

第4回理学部講演会

阿部憲孝先生による講演「アザアズレンの化学」

2010年9月17日に、山口大学理学部第22講義室において、東京理科大学理工学部教授の阿部憲孝先生による講演「アザアズレンの化学」が行われました。
アズレン環に窒素を含んだアザアズレンとその誘導体は、アズレン類同様に、その化学的特性や生物活性が注目されています。講演では、最近10年間に報告 されたアザアズレン類の合成法や反応、薬理活性についてご紹介いただき、さらに、機能性色素としての今後の展開についてもお話しいただきました。当日は 100名を超える参加者が集まり、熱心な質疑応答が行われました。

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講演の様子(1)

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講演の様子(2)

化学専攻の鈴木康孝君が日本粘土学会の学術振興基金賞を受賞

化学専攻の鈴木康孝君が日本粘土学会の学術振興基金賞を受賞

賞状を手にする鈴木君

医学系研究科博士後期課程2年の鈴木康孝君が、日本粘土学会の学術振興基金賞(特別枠)の受賞者に選ばれ、9月8日に名古屋大学で開催された平成22年度 日本粘土学会総会で表彰されました。鈴木君は、昨年も学術振興基金賞を受賞しており、異例の特別枠として二年連続して同じ賞を受けました。  この賞は、海外で開催される国際学会で特に優れた発表を行った若手に授与されます。鈴木君が6月にスペインのセビリアで開催された2010 SEA-CSSJ-CMS Trilateral Meeting on Clays (欧-日-米粘土関連学会合同国際会議)で行った発表、" Enhanced Two-Photon Absorption Characteristics of Poly-Cationic Dyes by Hybridizing with Cay Minerals"が特に優秀と認められたものです。鈴木君は、粘土科学の将来を担う若手として大きく期待されており、日本粘土学会の公認研究グループの 一つである「日本粘土学会若手の会」の平成23年度代表幹事にも就任しました。

第5回 理学部講演会

ナノテクが拓く未来社会: ナノデバイス

「固体NMRによる高分子材料解析」産業技術総合研究所 三好利一博士
「X線回折法による高分子材料解析」山口大学理工学研究科 野崎浩二

第5回理学部講演会は3月5日(金)に物質構造解析研究会と共催で開催されました。当日は物質構造解析研究会第2回討論会が同時開催されたこともあり、学部内外合わせ約80名の参加者がありました。固体NMRとX線回折の2つの異なった手法によって同じ高分子材料試料を解析した例が2つの講演で示され、参加者はその結果に強く興味を持ったようでした。講演後活発な質疑応答もあり、講演会は大盛況に終わりました。

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講演中の三好博士

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講演会場の様子

第6回理学部講演会

リング上の位相振動子ネットワークと古典XYモデルの相転移の研究

リング上の位相振動子ネットワークと古典XYモデルの相転移の研究

9月27日(金)16時から1時間半にわたって、今年度の第6回理学部講演会が開催されました。
今回は奈良女子大学の上江洌達也教授を講師としてお迎えし、位相振動子及び古典XYモデルに関する講演を行っていただきました。近年、蛍の集団発光な ど、集団としての同期によるリズム発現に関する研究が活発に行われています。講演では、蔵本らの位相振動子モデルを利用したリング上の位相振動子ネット ワークについて紹介されました。古典XYモデルとの関係を明らかにすることで、その理論的な解析結果をもとに、位相振動子ネットワークの自己無撞着方程式 が求めれることが示されました。また、様々な解の存在や相転移が明らかにされました。
当日の講演会に参加した教職員・学生・院生は16名でした。また、講演終了後は熱心な質疑応答も行われました。

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講演会の様子(1)

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講演会の様子(2)

第7回理学部講演会

海底湧水から探る南海トラフ付加体の現行地質過程

「海底湧水から探る南海トラフ付加体の現行地質過程」

芦 寿一郎准教授
(東京大学大学院新領域創成科学研究科 自然環境学専攻 地球海洋環境学分野)

 

2010年9月28日に,東京大学大学院 芦寿一郎准教授による第7回理学部講演会「海底湧水から探る南海トラフ付加体の現行地質過程」が開催され,40名を超える参加者が集まりました.
南海トラフ付加体で生じている湧水の分布調査や化学組成分析および変動観測から,湧水が断層運動とリンクしているらしいこと,観測機器の開発や利用に関 わるさまざまの話題などが紹介されました.とくに,潜水艇から撮影された迫力あるビデオ映像には聴衆の目が釘付けになっていました.

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講演の様子(1)

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講演の様子(2)

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講演の様子(3)

第8回理学部講演会

「MPF解析-構造パラメーターから電子・核密度分布へ」

泉 富士夫先生(独立行政法人 物質・材料研究機構 NIMS)

2010年9月29日に,NIMSの泉 富士夫先生による第8回理学部講演会「MPF解析-構造パラメーターから電子・核密度分布へ」が開催されました.
初心者ユーザー向けにリートベルト解析の原理の説明から始まり,さらにご自身が開発された"RIETAN"によるリートベルト解析とMEM解析の結果を 双方向にやり取りするMPF(MEM-based Pattern Fitting)法の効力を具体的に示されました.また結晶構造,及び電子・核密度等の三次元可視化プログラムVESTAについても紹介がありました.
当日は学内外から30名を超える参加者が集まり,講演後には質疑応答が行われました.

泉富士夫先生HP及びRIETANのダウンロードは
http://homepage.mac.com/fujioizumi/index.html
VESTAのダウンロードは
http://www.geocities.jp/kmo_mma/crystal/jp/vesta.html

 

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講演の様子(1)

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講演の様子(2)

第9回理学部講演会

電子活性な分子集合体の設計から機能性材料の開拓

2010年10月5日に,東北大学多元物質科学研究所 芥川智行教授による第9回理学部講演会「電子活性な分子集合体の設計から機能性材料の開拓」が開催され,100名近い参加者が集まりました.
電子・スピン活性なパイ共役分子や無機クラスターなどを,機能性新素材として利用するためには,その分子配列の制御に基づく物性制御が重要です.先生が これまでに取り組んでこられた,イオン伝導性材料や分子モーターの創生に関し,その設計戦略,成果,将来展望が紹介されました.基礎から丁寧に解説してい ただけたため,分子科学の最先端の話題であったのにもかかわらず,学部学生からの質問も含めて活発な質疑応答がなされました.

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講演会の様子

国立大学理学部長会議 緊急声明

国民の皆様へ  2010年10月8日 東京にて

国立大学法人32大学理学部長会議では、10月8日、運営費交付金の削減に対する理系学部 の現状について理解してもらうことと、
概算要求のうち要望枠に関する政策コンテストに対するパブリックコメ ントを少しでも 多くの国民の方々へ書き込んでいいただくために、
緊急声明を出し、さらに記者会見を行いました。
理学部を担当するすべての教職員、学生におかれましても主旨を理解していただき、パブコメに 一人でも多くの 書き込みを
お願いいたします。

”時代を創る科学者になろう”
平成22年10月12日
山口大学 理学部長 理工学研究科長
田中 和広

緊急声明文

パブリックコメントの書き込み方 本学のサーバへのリンク


益川敏英先生のコメント

上記の32大学理学部長会議の緊急声明を見られた名古屋大学素粒子宇宙起源研究機構長、
2008年度ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英先生が、メッセージを出してくださいました。

益川敏英先生のコメント (PDF)

日本の基礎科学の振興のために

内野教授ほか3名が国際会議で最優秀論文賞を受賞!

12月17日、国際会議“World Congress on Nature and Biologically Inspired Computing (NaBIC 2010)”で内野教授ほか3名が国際会議で最優秀論文賞を受賞しました。
論文のタイトルは"Application of Peripheral Auditory Model to Speaker Identification,"、著者はM. Abuku, T. Azetsu, E. Uchino and N. Suetakeです。

第10回理学部講演会

重力斜面変形と地すべりの解剖学

2010年10月14日に,京都大学防災研究所山地災害部門 千木良 雅弘 教授による第10回理学部講演会「重力斜面変形と地すべりの解剖学」が開催されました.平日にも関わらず,学外からの参加者も多く,60名近い参加者が集まりました.
講演では,実際の地すべり現場の様子が航空写真などを用いて紹介され,そのメカニズムを航空レーザー計測の解析データやボーリングコアの詳細な観察に基づいて,非常に分かりやすく説明されました.また講演後は活発な議論が行われました.

千木良雅弘教授HP http://www.slope.dpri.kyoto-u.ac.jp/mountain/chigirahp/HomePageJP/index.html

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講演会の様子(1)

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講演会の様子(2)

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講演会の様子(3)

ミトコンドリア用蛍光プローブを無料で頒布します

学内限定で、ミトコンドリアを選択的に染色できる蛍光プローブを無料で配布します。この蛍光プローブは、有機溶媒を使用せずに、水に溶解させて使用することができ、さらに、生きた細胞中のミトコンドリアを、長時間、蛍光顕微鏡で観察できます。
ご希望の方は、下記問い合わせ先までご連絡ください。

問い合わせ先; 谷 誠治(理工学研究科、環境共生化学分野)
e-mail: stani (at) yamaguchi-u.ac.jp
内線:5737
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Hela細胞(緑:ミトコンドリア、赤:核)が分裂する様子
(画像提供元:北海道大学大学院 先端生命科学研究院 佐々木章,金城政孝)

日本応用地質学会平成22年度研究発表会で学生3名が受賞

日本応用地質学会平成22年度研究発表会で学生3名が受賞

賞状を手にする東田君(左)、相山君(中)、大川君(右)と田中教授

10月21,22日に松江で開催された日本応用地質学会平成22年度研究発表会でD2相山君、M2東田君、大川君がポスター賞を受賞しました。80件のポ スターから選ばれた4件のうち最優秀ポスター賞を含む3件を山口大学の学生が占めるという、これまでにない快挙でした。特に、最優秀ポスター賞を受けた相 山君(D2)は学生としては始めての受賞であり、山口大学の研究のレベルの高さを示すことが出来ました。3名のコメントもあわせて掲載します。

★最優秀ポスター賞
大変光栄です。今後も慢心することなく頑張っていきます。 (相山光太郎)

★ポスター賞
これを励みに今後の研究も頑張っていきたいと思います。  (東田優記)
議論して頂いた諸先生方や研究室の方々に感謝したいと思います。 (大川侑里)

「卒業生からメッセージ」コーナーが始まりました!

このたび、理学部(文理学部理学科)卒業生からの熱いメッセージを掲載することとなりました。すでに2名のOBからのメッセージが届いております。学生時 代の思い出、今頑張っている事、在校生への熱いメッセージなどが綴られております。OB,OGの活躍に皆さんの将来の夢を重ねてみてください。きっと力を もらえると思います。


(理学部長 談) 「卒業生からメッセージ」

脂質膜で再現する生体膜の挙動

11月18日 9:00-10:00、第11回理学部講演会が開催されました。今回は、お茶の水女子大学(日本学術振興会特別研究員)の佐久間由香さんをお招きし、ベシ クルの接着、孔形成、分裂の仕組みを物理的視点から解明するという内容で講演して頂きました。これらの研究は、生命活動を知る上での重要な基礎研究であ り、非常に興味深い内容でした。そして、講演終了後は、熱心な質疑応答が行われました。

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第67回西日本東南極研究セミナー報告

第67回西日本東南極研究セミナー報告

日本の南極観測隊に参加したメンバーが中心となって1999年から始まった南極セミナーは,今年で12年目を迎えることになりました.年4回程度の割合 で開催され,今回67回目です.発表内容は南極の研究にかぎらず,世界各地で行なわれている地学研究の成果やトピック等さまざまです.今回のセミナーでも スコットランド,オマーン,マダガスカルそしてスリランカの地質に関する発表がありました.また,岩石に含まれる鉱物の生成条件を探る実験についての結果 も発表されました.もちろん,南極の地質に関する最新のデータや知見も多数報告されました.また,研究者(大学教員)だけでなく,大学院生や学生も発表 し,他大学の教員から多くのコメントをもらえることも,このセミナーの大きな特徴です.学生時代このセミナーで発表したことがきっかけとなって,日本の南 極観測隊に参加したメンバーも多数います.そうしたメンバーが大学教員になり,学生や院生つれて参加しています.もちろん,ベテランも若手に負けじと,こ れまでの成果をまとめて発表します(写真1).会場には,これまで持ち帰った南極の岩石試料を展示しました(写真2).ここでは,将来の南極観測をになう 学生や院生達が南極の岩石を実際手に取ってみることができ,試料を採集してきた研究者から直接話を聞くことができます.日本南極観測隊の地質学分野におい て,研究の推進から若手の育成までこのセミナーは重要な役割を担っていると言えます.

 

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写真1.南極観測隊の成果をまとめて発表した加納山口大学名誉教授の発表.

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写真2.会場となった熊野荘(山口大学ゲストハウス)に展示された岩石試料.

 

第67回西日本東南極研究セミナー:開催前のアナウンス

標記セミナーが開催されます.このセミナーは,日本の南極観測隊に参加したメンバーが中心となって毎年4回定期的に開催されます.発表される話題は南極の研究にかぎらず,世界各地で行なわれている地学研究の成果やトピック等です.

日時:2011年1月7日(金)~9日(日)
会場:山口大学ゲストハウス「熊野荘」会議室

1月8日(土)9時30分~18時00分
  • 馬場壮太郎(琉球大):New SHRIMP U-Pb zircon ages from South Harris granulites, Lewisian Complex, NW Scotland
  • 石川正弘(横浜国大):海洋地殻マントルの実体を探る:オマーンオフィオライトの地質
  • 市來孝志(横浜国大):マダガスカル東部Antananarivo Block, Betsimisaraka Unit, Masora Blockの岩石学的特徴
  • 石塚英男(高知大):西南日本三波川帯に貫入するアルカリ玄武岩中の変成岩ゼノリス-部分溶融のその場観察と西南日本外帯下部地殻物質の解明
  • 河上哲生(京都大):複変成作用を検知するためのツールとしてのCHIME年代測定-領家変成帯青山高原地域の例
  • 川嵜智佑(愛媛大)・小山内康人(九州大)・石塚英男:珪線石へのFe3+の固溶反応と超高温グラニュライトの温度圧力酸素分圧センサー
  • 本吉洋一(極地研):スリランカの超高温変成作用
  • 兒玉 優(京都大):高温高圧実験による oligoclase 高温相の再検討
  • 永嶌真理子(山口大):含Crクリノゾイサイトの合成と結晶化学
  • 加納 隆(山口大):山口大学の岩石標本室:ゴンドワナ大陸に由来する標本の活用(仮題)
  • 土屋範芳(東北大):セールロンダーネ山地東部,バルフェン地域の火成岩類の化学組成の特徴
  • 寺尾まどか・亀井淳志(島根大):セールロンダーネ山地ニルスラルセン山に分布する変トーナル岩のRb-Sr全岩年代
  • 原 有希・亀井淳志(島根大):セールロンダーネ山地ワルヌム山に分布する変トーナル岩の記載的特徴とRb-Sr全岩年代
  • Setiawan Nugroho (Kyushu Univ.):A Preliminary View of Metatonalite from Schwaner Mountains, West Kalimantan, Indonesia

  • 1月9日(日)9時30分~12時00分
  • 米村和紘(九州大):南中国-インドシナ地塊境界に分布する苦鉄質変成岩と火成岩の地球化学的特徴の比較
  • 馬場壮太郎:沖縄県下に分布する火成岩類を用いた教材開発
  • 大和田正明(山口大):セール・ロンダーネ山地に産する苦鉄質岩脈の特徴と地殻・マントル相互作用
  • 第14回理学部講演会: 低次元無機-有機複合系と光化学

    平成23年1月 21日(金)、山口大学大学会館にて、本学研究推進体「山口大学の光化学研究拠点化と次世代光機能材料の開発」と日本化学会の共催で、第14回理学部講演会が開催されました。
    一次元細孔、二次元ナノ空間などの、低次元無機化合物が創る空間的な階層構造内や、その表面に存在する有機化合物は、単体とは異なる特異的な機能を示し ます。この研究分野のパイオニアである、高木克彦先生(神奈川科学技術アカデミー専務理事、名古屋大学名誉教授)、山岸皓彦先生(東邦大学理学部、東京大 学名誉教授)のご講演と、現在この分野で先駆的な研究を展開されている西原禎文先生(広島大学)、安達健太先生(本学理工学研究科)、綱島亮先生(本学理 工学研究科)のご講演という盛り沢山な話題から、低次元ナノ空間を利用した機能物質研究の歴史、魅力、将来展望を俯瞰することが出来ました。後半のポス ターセッションでは、他大学からも含め17件の発表がありました。
    当日は、学内はもとより、県内・近県の他大学、企業、高校から合計で102名の参加があり、活発な討論がなされました。

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    理工学研究科自然共生科学専攻修了の児玉有紀さんが第27回井上研究奨励賞を受賞

    理工学研究科自然共生科学専攻修了の児玉有紀さんが井上研究奨励賞を受賞

    井上研究奨励賞 (http://www.inoue-zaidan.or.jp/f-02.html) は、過去3年間(2007年度~2009年度)に理学・工学・医学・薬学・農学等の分野で博士の学位を取得した35歳未満の研究者で自然科学の基礎的研究において新しい領域を開拓する可能性のある優れた博士論文を提出した研究者に贈呈される賞です。
    今回は国内の各大学長等から推薦を受けた155名の中から30名が受賞し、理工学研究科を平成20年3月に修了した児玉有紀さんが受賞しました。授賞式は平成23年2月4日に東京で行われ、賞状・メダル及び副賞50万円が贈呈されました。
    博士論文の主査及び指導教員は藤島政博教授です。
    受賞者の児玉さんは平成22年4月から高知大学に助教として赴任し、平成22年度の同大学のすぐれた研究者に送られる高知大学研究顕彰制度の若手教員研究優秀賞3名の中にも選ばれ、活躍しています。

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    井上研究奨励賞の賞状

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    賞状を手にする児玉有紀さん

    第16回理学部講演会

    「JARE50セール・ロンダーネ山地地学調査とmagnesiohoegbomite-2N4Sの発見」を開催

     

    2011年2月9日(水)に新潟大学理学部地質科学科の志村俊昭准教授による第16回理学部講演会「JARE50セール・ロンダーネ山地地学調査と magnesiohoegbomite-2N4Sの発見」が行われ,学生・教員,さらに学外から合わせて30名を超える参加者が集まりました。
    志村先生は第35・50次南極観測隊に参加された南極のエキスパートで,講演のはじめに南極での生活や調査の様子などの貴重な体験が紹介されました。
    岩石学(花崗岩と変成岩のミグマタイトに関する研究など)を専門とされている志村先生ですが,今回の講演では南極調査で発見されたmagnesiohoegbomite-2N4S(新鉱物として申請中)に関する研究成果を鉱物学的アプローチで紹介されました。
    南極に関する詳しい知識がなく,別世界というイメージが強かったのですが,今回の講演で南極での生活や調査の様子を知ることができました。(M1兵土 記)


    志村俊昭准教授HP  http://geo.sc.niigata-u.ac.jp/~shimura/

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    Photo 1: 志村先生の経歴が大和田先生から紹介された

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    Photo 2: 講演前の様子

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    Photo 3: 新鉱物(になる予定の) magnesiohoegbomite-2N4S

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    Photo 4: ゴンドワナ大陸復元図.調査地域である東南極地域は大陸の衝突帯

    第18回理学部講演会「Geology of the basement of Sri Lanka」報告

    2011年2月16日(水)にスリランカ基礎科学研究所のProf. Kehelpannalaによる第18回理学部講演会「Geology of the basement of Sri Lanka」が行われ,学生・教員を合わせて約30名の参加者が集まりました。
    Prof. Kehelpannnalaは構造地質学を専門にされており,スリランカ成立の歴史について詳しく研究されています。今回の講演では,九州ほどの大きさの 島であるスリランカが大きく3つの地質構造体に分けられ,それぞれが異なる超大陸(コロンビア・ロディニア・ゴンドワナ)を起源としていることが紹介され ました。スリランカの中央部のユニットからは約20億年前,他の2つのユニットからは約10億年前という地質年代が得られているそうです。また講演の初め には,近年スリランカで発生した地すべり災害や斜面崩壊による被害なども紹介されました。
    英語での講演でしたが,非常に分かりやすく説明していただき,山口にいながらグローバルに地質学を学ぶことができました。またスリランカには野生のゾウが生息しており,彼らがいかに危険であるかも知ることができました。(M1 緑川 記)

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    Photo1: 講演に先立ち大和田先生によるProf. Kehelpannalaの経歴が
    紹介されました

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    Photo2: 講演は「スリランカの地質」について

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    Photo3: ゴンドワナ超大陸におけるスリランカの位置

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    Photo4: 講演前の様子。学生の姿が多く見受けられます

    東北地方太平洋沖地震(M9.0)と小郡長谷西(山口市)で活断層露頭の発見

    3月11日金曜日には東北地方太平洋沖地震(M8.8)が発生して、想像を絶する凄惨な被害状況が刻々と判明してきております。この地震は海洋型の巨大 地震であるのに対して、下郷断層で発生する地震は内陸地震(活断層地震)であり、発生する地震の種類は異なっていますが、地震防災上では同じ意味がありま す。私たちのすぐそばに地震を起こす活断層が潜んでいることを理解し、常日頃から地震防災を心がけておくことが望まれます。
    東北地方太平洋沖地震で犠牲になられた方々のご冥福を祈るとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。さらに、この地震災害から学んだ貴重な経験を、私たちの地域の地震防災に生かさなければならないと思っています。

    山口宇部道路の建設に伴って、山口市小郡長谷西での掘削法面に見事な活断層露頭が出現しました。この露頭は、大原湖断層系下郷断層に相当します。下郷断 層は大原湖断層系(全長57㎞)の南西部を構成しており、山口市小郡上郷から山口市嘉川まで続く長さ5kmの活断層で、山口県中南部の地震被害想定を行う 上で大変重要な鍵を握っています。
    新しく発見された露頭では、掘削法面に直交するほぼ垂直な断層が現れており、断層面に沿って厚さ4cm程度の灰色断層ガウジがはっきりと確認できます。 断層の東側(写真左側)の上部では基盤を構成するシルト岩と泥岩互層(中生代関門層群)を不整合に覆う赤褐色の段丘礫層が確認できますが、断層の西側(写 真右側)では、基盤の礫岩(同じく関門層群)しか現れていませんので、段丘礫層が断層によって切断されていることがわかります。
    断層東側のシルト岩と泥岩の互層(基盤岩)には褶曲が明瞭に認められ、さらに層理面も断層に沿って引きずられているようにみえます。断層両側の基盤岩はいずれも関門層群に属していますが、西側の基盤岩は礫岩ですので、断層をはさんで地層の種類が違うことがわかります。
    段丘礫層は中位段丘相当層(推定2万5千年前以前に堆積)に対比されますので、この露頭は、それ以降に断層活動があったことを証拠づけています。
    この断層についてはこれまでの現地調査で、長谷上流と千見折川の2箇所で断層露頭を確認しています。いずれの露頭にも明瞭な断層ガウジや破砕帯が発達し ています。このうち、長谷上流の露頭では河成段丘堆積物を変位させています。こ断層ガウジに挟まれた腐植土から約2万5千年を示す14C年代が得られたた め、下郷断層はこれ以降に活動したことになります。下郷断層の最新活動時期は,山口市嘉川でのトレンチ調査結果から,4,500~3,500年前の結果が 得られ,さらにそのひとつ前の活動は約25,000年前です.したがって,活動間隔は21,000年以上となります.
    山口県では平成20(2008)年3月に、「山口県地震被害想定報告書」を公表しています。その中で、下郷断層とその南南西延長上の宇部東部断層が連動 すれば、M7クラスの地震が起きることを想定して、被害を見積もっています。この発見された活断層露頭も、山口県中南部の地震防災に関して貴重な学術的 データを提供してくれます。

    山口大学理学部地震テクトニクス研究グループ
    研究代表者 金折裕司

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    写真-1 掘削法面に出現した活断層(下郷断層)の全体写真

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    写真-2 活断層露頭(下郷断層) 赤枠はスケッチ(図-1)の範囲

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    図-1 断層面周辺のスケッチ

    医学系研究科MC2(化学分野)、天満悠太さんが受賞

    日本化学会新領域研究グループ「低次元無機-有機複合系の光化学」サマーセミナー in 鹿児島で優秀ポスター賞受賞

    医学系研究科博士前期課程2年の天満悠太さんが、9月16~17日にかけて、指宿で開催された日本化学会新領域研究グループ「低次元無機-有機複合系の光化学」サマーセミナー in 鹿児島で優秀ポスター賞を受賞しました。

    このセミナーでは、19件のポスター発表がありましたが、天満さんの発表、「粘土鉱物とのハイブリッド化によるシアニン誘導体の会合制御」が優秀と認められ、3名の受賞者の一人に選ばれました。天満さんは、今回の受賞を励みに、優れた学位論文を残すべく、修士論文研究の仕上げにこれまで以上の努力を重ねています。

    医学系研究科MC1(化学分野)、西岡幸泰さんが受賞

    日本粘土学会学術振興基金賞受賞

    医学系研究科博士前期課程1年の西岡幸泰さんが、日本粘土学会の学術振興基金賞の受賞者に選ばれ、9月15日に鹿児島大学で開催された平成23年度日本粘土学会総会で表彰されました。

    この賞は、海外で開催される国際学会で特に優れた発表を行った日本粘土学会の学生会員に授与されます。西岡さんは、6月にトルコのアンタルヤで開催されたEuroclay 2011で行った発表、"Spectroscopic Properties of a Piezochromic Bianthrone Derivative Ion-Exchanged with a Clay Mineral"が優秀と認められ、受賞者に選ばれました。西岡さんは、今回の受賞を励みに、より優れた成果をあげるべく、日々研究に精進しています。

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