2018年5月10日

大型連休の後半の5月5日(土)はSLやまぐち号を見に行きました。SLとはsteam locomotiveの略で蒸気機関車のことですね。旧日本国有鉄道(国鉄:現JR)ではSLの運転は1975年(昭和50年)に終了しましたが、1979年(昭和54年)8月1日に山口線の小郡(現 新山口)駅と津和野駅(山口県ではなく島根県です)の間で運転を復活させました。それがSLやまぐち号です。私は当時高校1年生であり、鉄道好き、いわゆる「てつ」の友人に誘われて乗りました。実はそれ以来、乗ったことがありません。山口在住でありいつでも乗れると思うとなかなか乗りません。似たようなことが皆さんもあると思います。

蒸気機関は1世紀くらいにその発想はあったようですが、実際に作られたのは17世紀から18世紀のイギリスです。物理学の「熱力学」が応用されています。ジェームス・ワットが18世紀半ばに開発した蒸気機関は有名ですが、それまでにさまざまな発明家や技術者による開発があったようです。ワットの開発した新方式の蒸気機関は産業革命の原動力となったことは知っておられると思います。SLは19世紀初頭にイギリスでこの蒸気機関を台車に載せ、鉄道を走らせようとしたものが最初の開発らしく、その後にジョージ・スチーブンソンが作った「ロケット号」は有名です。近代技術革新の賜物ですね。

この連休中は、SLやまぐち号はD51(デゴイチ)とC56(ポニー)の重連運転であることをニュースで知って見に行きました。JR山口線の沿線は多くの人がSLの通過を待ち構えていました。SLファンといえば年輩の方が多いというイメージがありましたが、実は、子どもや若者も多いのです。SLの子どもたちを引きつける魅力は今も昔も変わりなし。

何度も見たことのあるSLではありますが、実際に間近で走り過ぎる勇壮な姿を見るといつも感動します。D51とC56の両方が時間差をつけて汽笛を鳴らしてくれました。電車とは違っていろいろなパーツが裸になっており、動くしくみがわかりやすいです。その動きは頑張って走っている生き物のようでもあるし。今の時代、いろいろな工業製品の機能やしくみが高度になり、素人にはブラックボックスだらけ。もちろんSLが走るしくみも複雑ではありますが、まだ見ていてわかりそう。そこにも魅力があるのだと思います。私自身、ブラックボックスは嫌いであり、研究室の学生にはいつも「ブラックボックスをなくそう」と働きかけております。自然のブラックボックスをなくしていくこと、まさに自然科学の目的とすることですね。

せっかくSLが近くで走っているところに住んでいるのだから今後もSLを見守っていきたいと思います。学生の皆さんには山口大学にいる間に、SLやまぐち号に是非、乗ってみていただきたいものです。

 

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