光行動生理学研究室

「カエル幼生の光応答行動の制御機構に関する研究 」

教員

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原田 由美子 助教

Yumiko HARADA

mail:yharada[at]yamaguchi-u.ac.jp
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研究内容

 生物は自然環境から様々な情報を得て、それぞれの生息環境に適応しています。生物にとって光は最も重要な環境情報で、物の色や形を見るだけではなく、明暗情報へ適切に反応することで環境に適応しながら生きています。私の研究室では、オタマジャクシの光応答行動を動画に記録し、様々な観点から解析を進めています。ふ化した直後のオタマジャクシは、影を感知すると反射的に水面に向かってらせん状の軌跡を描きながら上昇します(写真1)。この行動は幼弱な水生動物が影=捕食者として認識し、捕食者から逃れて生き残るために進化したと考えられます。影応答行動の仕組みを知るために、異なる波長の光を与えたときの行動の変化や、行動の引き金となる光情報を受容する光センサー遺伝子・タンパク質、さらに、光受容器官から神経を介して筋肉運動にいたる回路について調べてみると、行動のメカニズムが少しずつ見えてきました。この研究によって、生物が光環境に適応してきた進化プロセスの手がかりになる知見を得るだけではなく、同じ脊椎動物であるヒトが光環境に上手に適応するための提案ができることを目指しています。

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写真1. 影に反応して遊泳するオタマジャクシ(3匹)の運動軌跡。影を感知すると、水底に横たわっているオタマジャクシが体の向きを垂直方向に変えて、水面に向かってらせんを描きながら遊泳する。遊泳を続けて水面や壁面に接触すると、顎にあるタッチセンサーが働いてオタマジャクシの運動が停止する。

Selected publications

  • Fei Liu, Ena Yamamoto, Katsunobu Shirahama, Tsubasa Saitoh, Shuhei Aoyama, Yumiko Harada, Ryutaro Murakami, Hiroshi Matsuno(2020) Analysis of Pattern Formation by Colored Petri Nets with Quantitative Regulation of Gene Expression Level. IEEE/ACM Transactions on Computational Biology and Bioinformatics, in press

  • 藤村桃子,茂木和枝, 原田由美子, 鶴岡慎哉, 村上柳太郎, 豊泉龍児 (2014) アフリカツメガエル尾芽胚の陰影反応における胚性付着器官セメント腺の役割について 神奈川大学理学誌25:73-78